■今月の一冊
『奇跡のフォント』
著者 高田 裕美
出版 時事通信社
本書では、書体デザイナーとしてたくさんの書体を開発してきた著者が、新しい書体を開発する中で特別支援学校に通うロービジョン(弱視)の子どもたちとふれあう機会を得ます。そこでは、文字を読むことが困難で生活や学習に大きな負担を強いられている子どもたちがたくさんおり、著者は大きなショックを受けました。そのことをきっかけに、著者は子どもたちが読める文字がないのであれば、作ろうと決意し「UDデジタル教科書体」の開発に乗り出します。構想からリリースされるまでに8年の歳月を要しました。
思わぬきっかけからアイデアが生まれ、試行錯誤しながら誕生し、社会に広がっていくまでの奇跡の物語です。希望や勇気に満ちた一冊になっています。年の初めにぜひご一読ください。
■おすすめ新着本
『なりたいわたし』村上 しいこ
『わたしのスカート』西山 晶
『バンドゥーラ“ジャングルの誇り”とよばれたゾウ』ウィリアム・グリル
『グリマー・クリークの奇跡』ステイシー・ハック二―
『あれも嫌いこれも好き』佐野 洋子
『帝国図書館近代日本の「知」の物語』長尾 宗典
『スギヤマカナヨのワークショップ絵本まるごといただきま~す!』スギヤマ カナヨ
■公共図書館の現場から
『てぶくろ』ウクライナ民話
おじいさんが森の中を歩いているうちに、手袋を片方落としてしまいました。すると、ねずみがやってきて、手袋の中で暮らすことにします。そこへ、森の動物たちが次々とやってきて、「わたしもいれて」と中に入ります。手袋はもういっぱいです。
一般の女性の方から「新聞に紹介されていたので、ぜひ読んでみたい」という問い合わせがありました。お渡しするとすぐに手に取って、楽しそうに読まれていたのが印象的でした。
〔斎藤美香さん/図書館司書〕
しらさわ夢図書館【電話】44-2112
中央公民館図書室【電話】24-1932
どちらの窓口からも借りることができます。
利用時間:(火)~(土)9:30~20:00(日)・(祝)9:30~17:00
休館日:1月1日(月)~4日(木)、9日(火)、15日(月)、22日(月)、29日(月)
※上記以外の休館日や開館時間が変更となる場合もありますホームページや電話でご確認の上、ご来館ください
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