おりひめジャパン(北國銀行ハニービー)佐原奈生子(2)

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■佐原(さはら)奈生子(なおこ)選手にインタビュー
(奈)…佐原奈生子選手

▼北國銀行ハニービーが日本ハンドボールリーグ10連覇
佐原選手の所属する北國銀行ハニービーは、5月26日に開催された2023-24シーズンプレーオフ最終戦に勝利し、日本ハンドボールリーグにおいて前人未到の10連覇を成し遂げました。佐原選手もシーズンを通して33得点の活躍をみせ、チームに不可欠な存在となっています。

ー10連覇おめでとうございます。今シーズンの感想をお聞かせください。
(奈)ありがとうございます。今シーズンは代表での活動も忙しく、なかなかチームとしての練習や活動の時間が確保できない中、自分も含め、けがで出場できない選手がいたりと決して楽な状況ではありませんでしたが、1年を通してチーム全員で戦うことができ、この結果につながったと感じています。

ー10連覇ということでプレッシャーもありましたか。
(奈)勝って当たり前というプレッシャーの中、喜びというより正直ほっとする気持ちの方が大きかったです。でも優勝は嬉しいし、プラスに考えていきたいと思います。

ーリーグ戦の成績を見ていると2位や3位のチームも強く、本当に簡単ではなかったように感じていました。
(奈)代表選手を多く要するチームもあり、プレーオフの相手は勢いのあるチームでしたので一切気は抜けない戦いでした。

▼令和6年能登半島地震
北國銀行ハニービーは石川県金沢市を本拠地とするハンドボールチームです。
石川県は今年1月1日の能登半島地震で甚大な被害を受けました。北國銀行ハニービーは「Be together as one」を今シーズンのスローガンとして戦っており、また、募金活動も展開するなど、震災からの復旧・復興に取り組む石川県の皆さんに勇気と元気を与えてくれています。

ー今年の1月1日は何をして過ごされていましたか。
(奈)年末の日本選手権を終え、本宮市に帰省していて、家族で過ごしていました。会社の方やチームメイトは地震に遭って避難された方もいたので、ずっと心配な気持ちでいました。

ー練習や試合にも影響はありましたか。
(奈)発災後なかなか石川に帰ることもできず、また、ホーム戦で使う体育館も避難所になり、ホーム戦を他県で開催することになりました。

▼春中ハンドの本宮市開催
毎年春に富山県氷見市で開催されてきた全国中学生ハンドボール選手権大会(春中ハンド)は、能登半島地震の影響により、今年の氷見市での開催が断念されました。
そんな中、復興を支援すべく福島県ハンドボール協会が連携し、今年の春中ハンドを福島市、郡山市、そして本宮市で開催することが決定されました。しかし、開催地変更により多額の費用が発生しました。日本ハンドボール協会は、選手の全力プレーを氷見市や被災地の方々をはじめとする多くの皆さんに届けるためにクラウドファンディングを企画しました。

ークラウドファンディングの中で佐原選手も地元本宮市出身の日本代表選手として応援メッセージを寄せ、春中ハンドの福島開催の成功にも貢献されました。
(奈)中学生が目標にしている大会が地震の影響でなくなってしまうのは残念でしたし、福島で開催できることはとても嬉しく、応援したい気持ちがありました。

ー佐原選手の後輩である一中生も春中出場チームと交流試合を行いました。後輩たちにメッセージをお願いします。
(奈)勝つために目標を持ち、それにどう取り組むかが大切だと思います。楽しみながらも勝つことを目指してやってほしいです。

▼パリオリンピック予選
佐原選手は、今年4月11日からハンガリーで開催されたパリオリンピック世界最終予選でも日本代表の中心選手として出場しました。
初戦のスウェーデン戦に日本は28対35で敗れてしまいますが、2戦目となるイギリス戦は43対16で快勝。この試合でチームトップタイの7得点をあげた佐原選手はPlayer of the Matchに選ばれました。
最終戦のハンガリー戦に敗れた日本は惜しくもパリオリンピックの出場権は得られませんでしたが、目標に向かって最後まで戦うおりひめジャパンの勇敢な姿は、私たち本宮市民はもちろん、多くの日本人に勇気と感動を与えてくれました。

ーオリンピック最終予選を振り返っていかがでしたでしょうか。
(奈)最終戦は地元開催のハンガリーとの対戦となり、これまでの国際試合とは比べ物にならない熱気や圧、力強さで、日本のレベルが追いついていないと感じることもありました。今まで受けた支援に勝利という形で返せなかったことは正直悔しいです。

ーイギリス戦では最優秀選手に選出されました。
(奈)対戦カードが変わって急きょイギリスと戦うことになりましたが、チームとしてやるべきことを明確に、ぶれずに戦えたことが結果につながったと思います。

▼本宮市は佐原奈生子選手を応援しています!
市では佐原選手や所属チームに本宮市産のお米やお菓子、メッセージを送り市を挙げて応援しています。

ー今後の目標を教えてください。
(奈)チームとしてはリーグ優勝と11連覇が目標です。チームを抜ける選手もいて年代的にもチームを引っ張る立場になるので、気を引き締めて今までやってきたことを出していきたいです。オリンピックにはいけませんでしたが、今まで代表として2年半、いろいろな経験をさせていただきました。それを自分やチームの活躍でハンドボール界に恩返しできればいいなと思っています。

ー本宮市の子どもたちへメッセージをお願いします。
(奈)スポーツでも勉強でも目標を持つことが大切だと思います。チャレンジ精神を持って、まずはなんでもやってみる!いろいろなことに挑戦してほしいと思います。

▼北國銀行ハニービーを応援しよう!
本紙左記のQRから北國銀行ハニービーのチーム情報や試合情報が確認できます。2024-25シーズン開幕は8月下旬頃から!佐原選手の所属する北國銀行ハニービーをみんなで応援しましょう!