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おうちでならいざっぷ

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福島県楢葉町

4月になり、新たな年度が始まりました。そこで、この連載も内容をリニューアルして、新たな視点から情報をお届けしようと思います。
どのような内容かと言うと…、総合健診の際に実施している「心と身体のアンケート」の結果をご紹介するのと共に、より健やかな日々を過ごすためのヒントをお届けします。
今月のキーワードは、『笑う門には福来る』です。

◆笑いと性別との関係から見えてくること
まずは、笑いの頻度と性別との関係です。「よく笑う」「まあまあ笑う」と答えた方は、全体で8割くらいですが、性や世代によって傾向が異なります。
男性と女性とでは、女性の方がよく笑っていることがアンケート結果から判りました。皆さんも、女性の方が笑っているなぁ、と感じているのではないかと思いますが、そのことが再確認できる結果となりました。
また、男性ではその傾向が強いのですが、年齢を重ねるにつれて笑いの頻度が減少していました。

それでは、どうしてこのような違いが出てくるのでしょうか。
一つは、ストレスとの関係も考えられます。確かに、働き盛り世代はストレスフルな生活で、笑っている暇なんて何処にもない…、ということも考えられます。ただ、60代を過ぎるとストレスの原因が減少して、笑う頻度が増えても良いのですが、年齢と共に笑いは減ってしまっています。
ストレス以外の要因として、老化との関係が考えられます。どこが老化しているかというと…、「認知機能」が容疑者として考えられます。
笑いというのは高度な認知機能を必要としています。一瞬で理解して、一瞬にして笑うという、「理解力」が笑いには欠かせない要素なのです。
実際に、笑いの頻度と認知機能との関係を調べた研究では、よく笑う人に比べて、ほとんど笑わない人の方が認知症が多いことがわかりました。

◆笑いの頻度と幸福度との関係
ここで、笑いの頻度と幸福度との関係をご覧ください。
「よく笑う」「まあまあ笑う」人は、幸福度が高い傾向にあるということがわかりました。
「笑うから幸せ」なのか、「幸せだから笑う」のかは、これまでの研究から結論が得られています。人は笑うから幸せになるのです。

笑う門には福来る、という言葉があります。幸せだから笑うのではなく、笑うから幸せがやって来るのです。
笑うことで認知機能の衰えを防ぐことができるだけではなく、日々の生活が幸せだなぁ、と感じられるようになるならば、笑うに越したことはないと思うのですが、いかがでしょうか。
心身ともに健やかに過ごすため、一人で笑ったり誰かと笑い合ったりするひと時を持ちたいものです。
-坂本保健師

監修:大平哲也先生(福島県立医科大学医学部疫学講座)

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