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フレイルシリーズvol.12 新型コロナワクチン集団接種会場でのアンケートから

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福島県楢葉町

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が続く中、多くの人々がストレスや不安を抱えています。このような状況では、コロナうつと呼ばれるうつ病のリスクが高まる可能性があります。もしかしたら、あなた自身やあなたの周りにも、ここ2年ほど心と身体の調子が優れないという方がおられるかもしれません。
そこで、新型コロナワクチンの集団接種会場で皆さんにご協力頂いたアンケートから得られた、心理的不調の状況をお伝えします。今回は、福島県立医科大学疫学講座に解析をお願いしました。

◆新型コロナワクチンの接種率と、新型コロナウイルス感染症を取り巻く情勢の推移
まずは、新型コロナワクチンの接種率や、新型コロナウイルス感染症を取り巻く情勢の推移を振り返ります。下の図では、新型コロナ陽性者数やワクチン接種率のほかに、集団接種の実施時期やまん延防止等重点措置期間を年表のように示しています。
一昨年の夏は何処にも行けなかったなぁ、去年の秋は何をしていただろう、と思い返しながらご覧ください。

◆集団接種会場でのアンケート結果
それでは、集団接種会場で実施したアンケート結果から得られた、心理的不調に関して判明した事柄をお伝えします。
新型コロナウイルス感染症流行前の一般人口を対象とした全国調査における心理的不調の割合は、約3.0%とされており、新型コロナウイルス感染症の流行による感染への不安や行動制限等の理由で心理的ストレスが増加したことが、心理的不調の割合が高くなった原因と考えられます。
1回目と2回目とを比較すると、心理的不調を有する人の割合の低下がみられ、新型コロナワクチン接種により、感染への不安等が一時的に緩和したことで、精神的健康度が改善したのではないかと推察されます。
その後、新型コロナウイルス感染症の流行は一時的に落ち着いたように見えましたが、再び陽性者数が増加し始め、福島県でも2回のまん延防止等重点措置が適用された結果、3回目のアンケート結果では心理的不調を有する人の割合も再び増加しました。同様に、陽性者数が急激に増加した時期に行われた4回目のアンケート結果でも、心理的不調を有する人の割合は3回目とほぼ横ばいの結果となりました。
これらの結果から、陽性者数の増加が、感染への不安や行動制限等による心理的ストレスを増加させ、精神的健康度を悪化させてしまう可能性が考えられます。

◆ニューノーマル時代を健やかに生きるためのコツ
この原稿を書いている時点(令和5年3月10日)でも、新型コロナの流行は完全には終息していません。これから(ニューノーマル時代)の日常生活において、心理的不調に陥らないためには、ストレスを溜め過ぎないことが大切です。
ストレスを溜め込まず、心身の健康を維持するためのコツをお伝えします。

(1)コミュニケーションを大切にする
アンケートの結果では、外出や人と会う機会が減ることが、心理的不調の増加と関連していました。人とコミュニケーションをとることは、孤独感を和らげ、ストレスの解消につながります。また、孤独や孤立感に悩んでいる場合は、一人で抱え込まずに、信頼できる人に相談することが大切です。
広報ならは2月号の「おうちでならいざっぷ(8ページ)」でご紹介した、『多接のすすめ』をご覧ください。

(2)日常生活を大切にする
アンケートの結果では、日常生活の楽しみや声を出して笑う機会の減少が、心理的不調の増加と関連していました。日常生活での笑いの機会を増やすことは、心身の健康に良い影響を与えます。
楽しみを増やす方法は色々とありますが、まずは自分に合った趣味等を見つけることが大切です。また、健康的な食生活を心がけ、定期的に運動を行い、適度に睡眠をとりましょう。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

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