『塩分摂取量と高血圧の関係』
11月号では、総合健診で実施した推定塩分摂取量の結果について、年代別の傾向などをご紹介しました。総合健診の結果通知書がお手元にある方は、ご自分の結果と見比べてみましたか。
今回は、もう少し掘り下げて、塩分摂取量と血圧との関係をお伝えします。
◆[再確認]皆さんの塩分摂取量
今年の総合健診での推定塩分摂取量の結果を再確認します。
男女ともに福島県よりも塩分摂取量は少なく、男性は全国平均よりも塩分摂取量が少ないという結果でした。
年代別の傾向などは、広報ならは11月号をご覧ください!
◆血圧判定と塩分摂取量との関連
塩分をたくさん摂取すると、血液中の塩分濃度を薄めようとして体内に水分がため込まれます。これによって、心臓に送り込まれる血液量が増え、血管にかかる圧力が増し、血圧が上がってしまいます。高血圧によって血管に負担がかかり続けると、脳梗塞や腎不全などの重大な病気を引き起こします。
そのため、血圧が高い方は、重篤な合併症を予防するために、血圧の薬(降圧剤など)を服用するほか、医師から『塩分制限』に関する助言を受けていると思います。
ここで、総合健診での血圧の判定結果と、実際の塩分摂取の状況を、もう少し詳しく見てみましょう。血圧の判定結果(異常なし、要指導and要精検、通院継続)ごとの、推定塩分摂取量の違いをご覧ください。
それぞれの判定結果ごとの傾向をまとめてみると、以下のようになります。
「血圧の薬をもらっているから、濃い味付けでも大丈夫!」と考えている方がもしかしたらいるかもしれません。
血圧の薬を飲んでいたとしても、塩分の多いものを食べることにより、体内の水分量が増えてしまうので、一向に血圧は下がらないばかりか、血管や腎臓に過度の負担をかけてしまうことにつながります。
高血圧をはじめとした生活習慣病の改善には、お薬を飲むことも大切ですが、生活習慣の見直しも重要です。5年後のご自身のために、今からできることを考えましょう。
国立循環器病研究センターでは、「塩をかるく使って美味しさを引き出す」減塩の考え方を提唱しています。「かるしお」という取り組みで、もしかしたら見聞きしたことがあるかもしれません。
「かるしお」のサイトでは、減塩メニューも紹介されているので、参考にしてはいかがですか?
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