アンセルム・ウデン
アメリカ合衆国インディアナ州出身
(田村市に来て5年目)
■とても暑い夏の日
日本での生活も5年目を迎えましたが、まだ日本の文化や言葉を学ぶことがたくさんあります。私は亥(いのしし)年生まれです。日本語の勉強を始めた時、干支(えと)が時間も表せることを学びました。午前は「午(うま)の前」で、午後は「午の後」です。
英語では、年月日や時間を表すために動物の名前を使うことは、ありません。しかし「土用の丑(うし)の日」という日本語を調べた時、私の辞書に、“dog days of summer”と書いてありました。自然と二つの疑問が浮かびました。(1)そもそも、どうして日本人は丑の日にウナギを食べるのでしょうか。なぜ牛肉ではないのでしょうか。(2)なぜ牛が犬になったのでしょうか。
北半球では、夏の一番暑い日は、夜空に天狼星(シリウス)が戻ってくることが関係しています。実際、ギリシャ語で「シリウス」は「猛烈に暑い」を意味します。また、猟師であるオリオン座に忠実に従っていたことから、「シリウス」はギリシャ語で「天狼星(the dog star)」と呼ばれました。そのため、夏の一番暑い日は英語で“dog days of summer”と呼ばれるようになりましたが、それは「土用の丑の日」のひどい英語訳です。
今年は、夏の土用の期間に7月24日と8月5日の2回、丑の日があります。どちらかの日にうな丼を食べようと思っていますが、ウナギを食べない方の日には牛丼を食べてはどうかと考えています。また、“the dog star”(シリウス)を見るために、星の村天文台に行きたいと思います。今年は滝根中学校で教えて3年目になりますが、まだ天文台に一度も行ったことがありません。ただ、英語で“dog days of summer”であっても、土用の丑の日に犬を食べる予定はありません。
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