アントニオ・ラミレズ
アメリカ合衆国・イリノイ州出身
(田村市に来て3年目)
■日本映画の改作
アメリカ映画に登場する超自然的存在のほとんどは、人や物に取り憑く霊か、それによく似た行動をとる悪魔です。日本映画に出てくる超自然的存在は、性質的によく似ていますが、日本の方がはるかに恐ろしく、より多くの恐怖を与える傾向があります。このことから、多くのアメリカの映画会社が「呪怨」のような日本のホラー映画を参考にしています。
日本版とアメリカ版の映画「呪怨」は、それぞれ恐ろしいシーンがたくさんありますが、アメリカ版は少し見劣りするように感じます。これは単純に、文化の違いによるものだと思います。アメリカのホラー映画では、登場人物がトラウマ的な体験で亡くなり、その後、死後の世界へ解放されるまで、死んだ場所に出没し続けます。「呪怨」のような日本映画では、それは単なる心霊現象ではなく、呪いなのでもう少し複雑です。呪いは病気のように広がります。登場人物が死ぬと、死んだ場所が呪われます。アメリカ版「呪怨」は、物語の中でこの呪いを取り入れようとしますが複雑になってしまい、恐怖が失われてしまいます。
もう一つの大きな違いは、結末です。かつて、アメリカのホラー映画の大半は、主人公が勝利し、悪が倒されるという勝利の結末で、続編が作られる可能性は低かったです。一方、日本映画は、主人公が死んでも悪が生き続けるという結末を特徴としており、続編のアイディアが豊富にあります。近年では、アメリカ映画も続編を売り込むため、こうした結末を採用し始めています。
あなたは、どちらが好みですか?人も映画もそれぞれ違います。あなたがどんなタイプの映画を楽しむかを教えてくれる唯一の存在は、あなた自身です。
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