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しらかわの 身近な文化財 第十五話 天道念仏(てんとうねんぶつ)

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福島県白河市

天道念仏は、地域の夏の風物詩のひとつです。
文化11年(1814)の記録である「奥州白川風俗問状答(おうしゅうしらかわふうぞくといじょうこたえ)」によれば、農村では6月に雨が降り続いたとき、晴天を願って神社に参拝し、大勢で鉦(しょう)や太鼓を鳴らして一日中念仏を唱え、輪になってめぐりながら天道(太陽の正常な運行)を祈ったといい、これらを天道念仏と称しています。
天候の安定は、農作物の収穫にとって何より重要です。農村ではこうした行事を代々継承しながら豊作を、ひいては村の繁栄を祈念してきました。
天道念仏は、福島県内では本市のほか、郡山市・矢吹町・小野町・鮫川村・古殿町・浅川町などでみられます。同様の信仰は関東地方にもみられることから、元は関東から伝わってきたという説もあります。
中通り南部では、天道念仏に踊りをまじえた天道念仏踊が伝えられています。代表的な例は、福島県指定文化財になっている関辺のさんじもさ踊です。
他にも、表郷河東田(かとうだ)のテント念仏や東板倉の阿弥陀(あみだ)様(天道念仏)などが今も伝えられていますが、これらは踊りを伴わない形で、輪になって太鼓を打ち鳴らすものです。
こうした夏のお祭りも、地域の歴史を物語る大切な文化財といえます。

■関辺のさんじもさ踊
毎年7月の第一日曜日に関辺の八幡(はちまん)神社にて行われます。

■東板倉の阿弥陀様(天道念仏)
毎年6月に板倉の集会場にて行われます。阿弥陀様(板碑)に拝礼し、太鼓を叩たたきます。

問合せ:文化財課
【電話】27-2310

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