お盆は、祖先の霊を供養し、これを送るための行事です。
江戸時代の記録『奥州白川風俗問状答(おうしゅうしらかわふうぞくといじょうこたえ)』によれば、白河地方のお盆は江戸と同様の形で行われていたといいます。それは、盆棚を作って餅や団子を供え、ナスやキュウリで牛馬をつくり、家々の門口で迎え火・送り火をするといったものです。
現在も、お盆の時期になると家の前でタイマツ(松の根)を燃やす風景が町のあちこちでみられます。
また、お盆に欠かせない行事として、盆踊りがあります。江戸時代は村ごとに行われていましたが、白河藩の飛び地である越後から移住する者が増えると、越後風の踊りも流行したといいます。
現在、市内では本沼、表郷竹ノ内・梁森(やなもり)、大信中新城、東釜子などの地域で盆踊りを行っています。多くの場合は広場の中央に櫓(やぐら)を組み、その上で若者が絶えず太鼓を打ち続けます。地域により、笛や唄が入ることもあります。参加者は櫓の周りで輪になって踊ります。
このように、お盆に関する風習や行事は昔ながらのやり方が今に続いているものも多く、身近な文化財のひとつといえます。
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