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しらかわの 身近な文化財 第十七話 屋根瓦(昔の瓦)

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福島県白河市

現在、小峰城跡には三重櫓(やぐら)が復元されています(写真1)。三重櫓の荘厳な風格を印象づける要素の一つが瓦といえるでしょう。
小峰城跡では、発掘調査で多数の瓦が出土していて、城内の多くの建物に瓦が葺(ふ)かれていたことが分かっています。
瓦の歴史は古く、日本には6世紀後半の仏教伝来とともに朝鮮半島から伝わり、江戸時代の初めまでは、寺院や城郭など限られた建物にのみ使われていました。
借宿(かりやど)の借宿廃寺跡(はいじあと)には、7世紀末のものとみられる寺院の遺跡が確認されており、そこから多数の瓦が出土しました。軒先を飾る軒丸瓦には、蓮華(れんげ)の花の文様が使われています(写真2)。
同じ文様の瓦が、阿武隈川(あぶくまかわ)を挟んだ、泉崎村にある関和久官衙遺跡(せきわくかんがいせき)から出土しています。関和久官衙遺跡は、古代白河郡の役所の跡とみられ、同時期に借宿の寺院も建立されたため、同じ瓦が使われたと考えられます。
当時の最先端の技術である瓦葺き建築の技術が白河にもたらされたことから、政治の中心地であった飛鳥地方から重要な場所と考えられていた状況をうかがい知ることができます。

※写真は、本紙をご覧ください。

問合せ:文化財課
【電話】27-2310

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