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しらかわの身近な文化財 第二十八話 奥州白河歌念仏踊(安珍歌念仏踊)

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福島県白河市

■しらかわの身近な文化財 第二十八話 奥州白河歌念仏踊(おうしゅうしらかわねんぶつおどり)(安珍(あんちん)歌念仏踊)
奥州白河歌念仏踊は、福島県の重要無形民俗文化財に指定されている芸能です。
念仏踊とは、お盆や忌日、彼岸、命日などに死者供養などのために奉納される踊りで、福島県内ではいわき市のじゃんがら念仏踊などが有名です。念仏踊の特徴として、踊り歌や囃子詞(はやしことば)の中に「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」など、念仏の名残がみられるものが多くあります。
奥州白河歌念仏踊が伝わる地域のうち、活動している団体は減少の傾向にありますが、市内の萱根根田(かやねだ)地区では「安珍歌念仏踊」と呼ばれる念仏踊が継承されています。安珍とは、和歌山県の道成寺(どうじょうじ)を舞台とする『道成寺物語』に登場する旅の僧です。地元ではその故郷が根田地区であると言い伝えられており、安珍の墓と伝わる石塔も残されています。
この念仏踊は、安珍の命日とされる3月27日(以前は旧暦の2月27日)に、安珍の供養とともに村内安全や五穀豊穣(ごこくほうじょう)を願い、地区内の安珍堂で奉納されています。鉦(かね)や太鼓の演奏と踊り歌に合わせて、地区の女性たちが安珍などに扮(ふん)して踊ります。
近年では、地元の中学生たちへの伝承活動などが実施され、若い世代が地区の歴史や文化に親しみ、また地区内での交流を行う機会にもなっています。文化財を活用して、地域の輪をつなぐ事例であるといえます。

問合せ:文化財課
【電話】27-2310

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