Qちゃん:市内に住む小学生
つぼくら先生:相馬中央病院医師 福島医大主任教授
■お医者さんたちは放射線で病気にならないの?
Qちゃん:この間、友達が病院でレントゲン写真を撮ったらしいのだけど、レントゲンって放射線を利用するんだよね?毎日、仕事で放射線を取り扱っている病院で働く人は、放射線の影響を受けたりしないのかな?
つぼくら先生:病院で医療に使われている放射線も福島第一原子力発電所の事故で放出された放射線も基本的には同じものだから、一度に大量に被ばくすれば健康に害が出ることはあるんだ。
医師や看護師などの医療従事者は、一般の人より放射線を多く受ける可能性が高いから、医療現場(病院など)での放射線の管理はとても厳しいんだ。防護具を着用した上で放射線の影響を受ける時間を最小限にするなどの対策を行うから、医療従事者も体に害になるほどの放射線を受けないし、医療現場の被ばくでがんなどのリスクが増加することは科学的には証明されていないよ。
Qちゃん:そういわれても、なんとなく怖い感じがするのは、テレビのニュースとかで放射線の事故で誰かがケガしたとか亡くなったとかを聞くからなのかな?
つぼくら先生:放射性物質や放射線は、取り扱いや対応を間違えると非常に危険なものだけど、医療の分野などで有効に利用することが可能なんだ。
怖がってばかりいないで、正しい知識を得て、その上で被ばくしないよう賢く工夫することが大切だね。
Qちゃん:うん、わかった。放射線は、「正しく怖れて、賢く避ける」だね。
参考:一般社団法人日本救急医学会「医療スタッフの放射線安全に係るガイドライン」
◇今回Qちゃんが分かったこと
・放射線は間違った取り扱いをすると非常に危険なものなので、医療現場では厳しい管理のもとで、医療従事者の健康に害が出ないように使用されていること。
・放射線は「正しく怖れて、賢く避ける」ことが大切であること。
問い合わせ先:放射能対策室
【電話】37-2270
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