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Q(キュー)ちゃんの、つぼくら先生! 放射線のこと教えてコーナー

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福島県相馬市

Qちゃん:市内に住む小学生
つぼくら先生:相馬中央病院医師 福島医大主任教授

■処理水の海洋放出で海に影響はないの?
Qちゃん:この前テレビで、福島第一原子力発電所のALPS処理水が海に流されるというニュースを見たけど、ALPS処理水はどういうものなの?

つぼくら先生:まず、福島第一原子力発電所の事故により発生している高濃度の放射性物質を含んだ水を汚染水というんだ。それをALPS(多核種除去設備)という設備で処理したものが、ALPS処理水だよ。ALPSでほとんどの放射性物質を処理できるけど、どうしてもトリチウムは残ってしまうんだ。
今回問題になっているのは、敷地内のALPS処理水の保管スペースがいっぱいになりそうなどの保管上の問題が出てきたから、薄めて海に流すことが大丈夫かということだね。

Qちゃん:海の近くに住んでる親戚の人が心配してたけど、薄めれば大丈夫というわけではないんでしょ?

つぼくら先生:トリチウムの放射線はすごく弱くて、生物学的半減期が短いから、生物が摂取しても体内に蓄積されずにすぐに排出されるんだ。だから、生物に影響を与えることはほとんど確認されていないし、トリチウムを摂取した海の魚を食べることで、人に害を及ぼすことは考えにくいよ。

Qちゃん:じゃ、これからも、海で泳いだり、お魚食べたりしても大丈夫なのに、みんな心配しすぎなのかな?

つぼくら先生:国内だけじゃなく海外の人たちにも正しく理解してもらう必要があるね。そうしないと、魚介類が売れなくなったり、海に遊びに来る観光客が減ったり、国内全体に悪影響があるからね。
きちんとみんなで話し合って、世界の人たちに安心してもらえるようにしないとね。

Qちゃん:よく分かったよ。先生、ありがとう。

出典:
・環境省「放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料(令和4年版)」
・資源エネルギー庁「トリチウムとはいったい何?」

■今回Qちゃんが分かったこと
・ALPS処理水は、福島第一原子力発電所の事故により発生している高濃度の放射性物質を含んだ汚染水をALPS(多核種除去設備)で処理した水だということ。
・ALPS処理水について理解し、みんなで話し合う必要があること。

問い合わせ先:放射能対策室
【電話】37-2270

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