Qちゃん:市内に住む小学生
つぼくら先生:相馬中央病院医師、福島医大主任教授
■放射線の利用方法
Qちゃん:先生、あけましておめでとう。昨年も放射線のことたくさん教えてくれてありがとう。放射線はそもそも危険なものだから、診察などに使う以外は取り扱い禁止にすればいいと思うけど、それじゃダメなの?
つぼくら先生:放射線は、医療分野以外でもいろいろな使い方で有効に利用されているんだ。例えば、物(材料)を強くする働きがあって、自動車のタイヤを作るときなどに利用されているよ。ほかには、細菌を退治する働きを利用して、病院で使う注射器などを作るときにも利用されているよ。
ちなみに、医療分野だとレントゲン撮影で使われたり、強い放射線が遺伝子や細胞を壊す性質を利用して、がん細胞を取り除く装置でがん治療にも使われたりしているよ。
ほかにも、いろいろな分野で放射線を利用できる可能性はあるから、放射線のことを正しく知って、便利に使うことも必要なんだよ。
Qちゃん:診察だけじゃなくていろいろな分野で放射線が利用されているなんて知らなかったよ。そのほかにはどんなことに使われているのかな?
つぼくら先生:放射線には、ものを通り抜ける性質もあって、開けたり壊したりしないで物の中身を調べることができるよ。例えば、大昔に作られた仏像のような文化財を調査するとき、傷つけずに内部を確認できるから、調査に役立っているよ。
Qちゃん:そうなんだ。放射線は使い方次第で薬にも毒にもなってしまうから、放射線の特性を正しく知って、便利に使うことが大事なんだね。
出典:文部科学省「小学校児童用・放射線について考えてみよう」
◇今回Qちゃんが分かったこと
・放射線は医療分野以外にもさまざまな分野で利用されていること。
・放射線を正しく知って便利に使用することが必要であること。
問い合わせ先:放射能対策室
【電話】37-2270
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