Qちゃん:市内に住む小学生
つぼくら先生:相馬中央病院医師 福島医大主任教授
■食品の放射性物質の基準値ってどういうもの?
Qちゃん:「自家消費用の野菜などの食品は放射性物質が100ベクレルを超えていないか測ってから食べたほうがいい」って聞いたことがあるけど、その数字ってどうやって決めているの?
つぼくら先生:1キログラム当たり100ベクレルという値は全ての年代の人のことを考えて決められているんだ。国際的な委員会で決められた数字で、この値を超えなければ、どの年代でも年間で浴びる放射線が1ミリシーベルトを超えることがないように設定された値なんだ。右の表は、年齢・性別ごとに年間1ミリシーベルトを超えない値を計算したものだよ。
Qちゃん:どうして年齢によって値が違うの?
つぼくら先生:子どもと大人は、食事の量や、放射線を浴びたときの影響が違うよね。大人は、子どもに比べると放射線の影響は小さいといわれるけど、逆に食事の量は小さい子どもよりは多いよね。それを考慮して、各年齢でこれくらい食品に放射性物質が含まれていたら、1年間の放射線を浴びる量が1ミリシーベルトになるという数字を計算しているんだ。表の年齢・性別ごとの値は、13歳~18歳男性の値(1キログラム当たり120ベクレル※1)が最も小さいよね。ここから食品の基準値を1キログラム当たり120ベクレルよりも小さい1キログラム当たり100ベクレルとしたんだ。全ての方の安全を考慮して、この基準を作っているんだよ。
Qちゃん:そうなんだ。じゃあ測って確認したら安心して、たくさん食べられるね。
つぼくら先生:食品からの放射線による被ばくは大丈夫でも、食べ過ぎは健康に良くないよ。
Qちゃん:そうだね。先生ありがとう。
○世代別の食品に含まれる放射性物質の限界値の表
参考文献:
・消費者庁「食品と放射能QandA」
・環境省「放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料(令和5年度版)」
■今回Qちゃんが分かったこと
・食品の放射性物質基準値は老若男女全ての人のことを考えて決められていること。
・放射線に関する基準を守ることで被ばくから身を守ることができること。
問い合わせ先:放射能対策室
【電話】37-2270
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