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〔特集〕共生社会の実現を目指して いきいき!ふくしマーケット

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福島県福島市

市では、さまざまな方が共に支え合い暮らすことができる共生社会を推進するため、障がい福祉サービス事業所(以下、事業所)で作られた商品の販売を行う「いきいき!ふくしマーケット」を開催しています。マーケットには手作りの魅力あふれる商品がずらりと並びます。
市と共に共生社会の実現に向けて尽力する方々にお話を伺いました。

■共生社会ふくしま実現協議会
会長 舟山信悟(ふなやましんご)さん
販売促進部長 高野真哉(たかのしんや)さん

◇共生社会ふくしま実現協議会
市内の障がい者団体、社会福祉法人、障がい福祉サービス事業所、民間企業そして市民の皆さんとのつながりを作り、共生社会を実現するため、福島地域福祉ネットワーク会議が事務局を担い、令和3年8月に設立しました。
協議会では、事業所の利用者(以下、利用者)に支払われる工賃・賃金の向上や、商品の販売を通した利用者の社会参加に取り組んでいます。

◇(株)いちいとの出会い
協議会では「いきいき!ふくしマーケット」などのイベントで販売を行っていましたが、新型コロナの影響でイベントの中止が相次ぎ、販売機会が減少しました。そんな時に、(株)いちいさんから「いちいで商品を販売する商福連携(商業と福祉の連携)に取り組んでみませんか?」と声を掛けていただいて、辰巳屋ビルにあった、いちい街なか店で販売会を行ったのが(株)いちいさんとの取り組みの始まりでした。今では市内11店舗に、いきいき!ふくしマーケット出店者商品の常設の販売スペースを無料で設けていただき、多くの方に購入いただいています。いちいの店舗で商品を購入したお客様が、その商品を求めて事業所まで買いに来てくれたことは印象的で、販路を拡大できたことが、作り手側のモチベーション向上につながっていると感じます。

◇待望の再開 いきいき!ふくしマーケット
イベントが開催できるようになってからは「いきいき!ふくしマーケット」を再開し、お客様に直接商品を届ける機会が戻ってきました。利用者も対面で販売できることを楽しみにしています。その気持ちが商品の品質向上につながっています。今後も「いきいき!ふくしマーケット」を開催することで、市民の皆さんに事業所の商品を知っていただけるように取り組んでいきます。

■株式会社いちい
代表取締役社長 伊藤信弘(いとうのぶひろ)さん

◇障がいのある方が作る商品に心を打たれる
いちい街なか店で商品の販売会を行った際に、利用者の方に直接お会いして、商品を見せていただきました。非常にまじめにしっかりと作っているなと感じました。どの商品も品質が高く、おいしいものばかりで、店舗で販売すれば必ずチャンスが生まれると思い、ぜひ店舗に置かせていただきたいと声を掛けさせていただきました。

◇店舗での販売を通して社会参加の機会を創出
障がいのある方に対しての偏見や、差別などの誤った考え方をなくすためにも、店舗の売り場を使っていただいて、お客様の目に触れる機会を増やすことで、親しみやすい商品になればと考えています。売り場を無料でお貸しすることへの議論もありましたが、その費用をいただくことよりも、障がいのある方たちが当たり前に社会参加できることへの一助になればという思いが強かったです。ぜひお客様には手に取っていただき、気軽に購入していただきたいです。

◇共生社会の実現に向けて
現在、障がいのある方をスタッフとして採用し、活躍いただいていますが、将来的には事業所に直接、除草作業や野菜の袋詰めなどをお願いするといった、販売する場面の後方支援も一緒にできればと考えています。企業のそうした取り組みこそが共生社会の実現につながると思います。

◇市内の「いちい」と「ICHII`SロシナンテMARKET」で販売中
店舗の場所はいちいのホームぺージをご覧ください。
※二次元コードは本紙P.3をご覧ください

■障害福祉サービス事業所
太陽学園園長 武田秀則(たけだひでのり)さん
サービス管理責任者 千葉朋美(ちばともみ)さん

◇長く愛される事業所
20数年前からパンやクッキー作りを通して、利用者の社会参加や自立の促進に取り組んできました。
利用者の皆さんと作る商品は、昔から地域の方々から好評をいただき、今でもお越しになる常連のお客様も多くいらっしゃいます。弾力があり柔らかい山型食パンは、定番の人気商品で、すぐに売り切れてしまいます。

◇商品づくりへのこだわり
パンやクッキーは、粉を混ぜ生地をこねるところから、中の餡やクリームまで手作りです。パン生地はデリケートで、ガス抜きが難しく、力を加えすぎるとキレイな焼き上がりになりません。慣れないと難しい作業ですが、利用者が一つひとつ丁寧に手作りしています。
また、できる限り食品添加物を使わずに、安心して食べられるパン作りにこだわっています。

◇マーケットのこれから
利用者の皆さんが、商品の販売を通して自信がつき、明るく社交的に変わっていく姿を見るのは嬉しいです。
利用者の皆さんは、外に販売に行くのを楽しみにしています。マーケットがさまざまな方との交流の場になり、多くの方々に商品を知っていただき、事業所や利用者の皆さんに親しみを持ってもらえる機会になればと思います。
事業所が販売する商品は、どれも手作りで丁寧に作られたものばかりです。
商品を手に取りに「いきいき!ふくしマーケット」へお越しください。利用者の皆さんとお待ちしています。

■「いきいき!ふくしマーケット」はイベントなどに併せて開催しています。
7月15日(土)には道の駅ふくしまで開催予定です。
開催日時など、詳しくは市ホームページをご覧ください。
※二次元コードは本紙P.3をご覧ください。

問合せ:障がい福祉課
【電話】525-3748

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