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福島県福島市

■第66回「信夫山公園150周年」
令和6年、いたましい幕開けとなってしまいました。
能登半島地震により、多くの方々が亡くなり、今も多数の方が真冬の寒さの中で不自由な生活をされており、心が痛みます。一日も早く平穏な日常が戻ることを祈り、できる限りの支援をしていきたいと思います。
さて、今年は信夫山公園が開園150周年を迎えます。
信夫山は、全国的にも珍しい街の中心にある里山で、歴史と信仰、伝説の山、文学の山、自然の宝庫、市民の憩いの場など、多彩な顔をもつ福島市のシンボルです。
私は、烏ケ崎からの眺望が好きで、信夫山に漂う霊験あらたかなパワーを感じながら、眼前に広がる景色を眺めると、体中に気力が満ちてくるような気がします。
改めて信夫山について整理してみると、仏教伝来で名高い欽明(きんめい)天皇の皇后と皇子が、皇位継承争いに敗れて逃れ住んだ歴史や、平安の昔から憧れの山として歌枕に詠まれたことなど、信夫山は古来、中央の人々にも存在感があったことがうかがわれます。
また、皇子と皇后の家来である六供(ろっく)、七宮人(しちぐうじん)の子孫が1500年もの間、信夫山に住み続けてきたこと、『となりのトトロ』のオープニングソングが信夫山のイメージから生まれたという逸話、噴水広場の土木遺産「旧秡川橋」は古関裕而さんの曽祖父三郎治さんが寄進したこと、終戦間際、軍の秘密地下工場に活用された金鉱跡があることなどは、もっと知ってほしいものです。
150周年では、2月10日の信夫三山暁まいりと福男福女競走を皮切りに、「学び、遊び、ひろげる」をテーマとしたさまざまな記念事業を展開します。信夫山にちなんだ民間事業も、ロゴマークの使用などが可能な「冠事業」として積極的に実施してほしいと考えています。これらの事業を通じ、改めて信夫山のすばらしさを体感してください。
150周年を機に、信夫山をさらに魅力アップし、また信夫山に由来する健脚や縁結びを太い文化にして、シンボルとして一層親しんでいきたいと思います。
そして、信夫山にて願うこと。何よりも、今年が平穏な年になりますように!

福島市長 木幡 浩(こはたひろし)

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