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We Love♥ふくしま! 第69回「2024年問題を乗り越えよう」

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福島県福島市

いま話題の2024年問題。
働き方改革関連法により、建設業や自動車運転業、医師などへの時間外労働の上限規制が本年4月から導入され、人手不足が深刻化し、経済活動や暮らしに広範な影響が及ぶことが懸念されています。
建設業では工事の遅れなどが、自動車運転業では輸送能力が低下して物流が鈍化し、配送が遅延することも考えられます。公共交通ではバスの減便や休廃止、タクシーの待ち時間の増加などが考えられ、両業種とも中小企業の倒産増加が危惧されています。
医師に関しては、救急医療など医療提供体制への影響が懸念されます。本市では休日当番を担う小児科が減少し、一部をオンライン診療に切り替えたほか、この7月からは県外から小児科医を確保して、体制強化する夜間休日急病センターで第2・第4日曜の医療を担うなど、すでに働き方改革の影響が出ています。
その対策として、デジタルの活用、賃上げなどの処遇改善をはじめ、スケジュールの見直し、他の会社や職種との連携など、さまざまな対策が進められています。
しかし、業界の努力だけでは克服は困難で、私たち利用する側の協力が不可欠です。
例えば、宅配便は、再配達率が11.1%に上ります。9回に1回は無駄足を運ばせているのです。確実に荷物を受け取れる時間・場所を指定する、宅配ボックスを設置するだけでも大きな負担軽減になります。
公共交通では、マイカーの利用を控えて、できるだけ公共交通を利用することが一番の支援。一方、救急医療については、普段から家庭で見守る力を養い、軽い症状なら夜間休日の受診は控え、電話相談、平日受診で対応するなどの適正受診が望まれます。
便利であることは大変ありがたいことですが、相手側に犠牲を強いていては、持続的な利便性は望めず、かえって大きく後退してしまいます。働き方改革により充実した人生を送ることは、すべての働く人に必要です。それを共有し、協力し合って2024年問題を乗り切っていきたいものです。

福島市長 木幡 浩(こはたひろし)

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