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福島県福島市

■第71回「コンパクト+ネットワーク」のまちづくり
「コンパクト+ネットワーク」?何だそりゃ?多くの方の反応でしょう。実は福島市のまちづくりの基本方向を示すもの。平成28年度からまちづくりの計画で確立し、推進しています。
福島市には、中心市街地以外にも、旧町村の中心だった集落や農業の拠点集落があり、都市の成長に伴い、住宅や商業、産業等が集積してきた集落もあります。
人口減少が進む中、市街地を膨張させるまちづくりは、道路や上下水道などの建設・維持コストが増加し、やがて負担しきれなくなります。まちの機能はできる限りコンパクトに(小さく)集約していくことが必要です。
しかし、中心市街地にばかり集約すると、他の地域が寂れていくことになりかねず、市民の皆さんの納得をいただけないでしょう。
中心市街地は「中心拠点」として、行政、経済、教育文化、医療福祉など市全体又は広域的に活用される機能を総合的に強化する一方、周辺部の集落はその個性に応じた「地域拠点」として、市民生活を支える機能や商工観光、農業など特定分野の機能を集積させることにしています。そして、拠点間を交通ネットワークで結び、市民が各拠点の機能を活用しやすくするのが、「コンパクト+ネットワーク」のまちづくりです。
先般、笹谷市有地に福島第一病院を移転新築、南矢野目市有地にはイオンタウンが商業を核とした多世代交流拠点を整備する方向が固まりました。折しも福島駅東西の商業機能の弱体化が顕在化した時期と重なり、中心部の商業機能を移すような誤解が生じたかもしれません。しかし、南矢野目市有地は、長年空地のままだったので、地域住民と検討を重ね、商業系地域拠点として商業機能を誘致することを決定、昨年9月から公募していました。クルマで10分を商圏としており広域的に人を集める狙いの施設ではないと伺っていますが、市内の商業機能が強化されることは、若者の転出や買い物客の市外流出を少しでも食い止めるうえでも、意義あるものと考えます。
一方、まちなかの商業強化に向けた最大の課題は、まちなかに人を呼び集める核がなく、普段の人の流れが少ないこと。再開発事業の早期実現を図り、それを起爆剤として多くの人を呼び集め、商業、ホテル等の立地や西口イトーヨーカドー跡地の開発、駅ビル改築へとつなげていきたいと思います。並行して、「人が住む」「人が働き学ぶ」「人が集まる」「人が流れる」ための政策を総合的に推進して、普段から人が流れるよう都市力を底上げしていきます。
そして、各拠点間の公共交通の充実が重要です。バス・タクシー会社の人手不足と厳しい収支構造が続く中、容易ではありませんが、充実に向け様々な工夫を施すとともに、いずれ普及する自動運転も積極的に導入していきたいと思います。
「コンパクト+ネットワーク」で、各地域の個性が生き、市街地と田園が調和したまちづくりを進め、市全体の均衡ある発展と持続的な活性化を図ってまいります。

福島市長 木幡 浩(こはたひろし)

《「コンパクト+ネットワーク」のまちづくり イメージ図》
詳細は本紙P.7をご覧ください。

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