■今回のテーマ「食塩摂取量を1日6.0g未満に抑えるために」
健康のための食塩摂取量の1日あたりの目標値は、男性が7.5g未満、女性が6.5g未満です。
(※参考 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年度版)」)
ただし、高血圧の方は、日本高血圧学会が1日あたり6.0g未満を目標値としています。
1日あたり6.0g未満を目標とすると、1食あたりの食塩摂取量は2.0g前後に抑える必要があります。しかし、好きなものを食べられず味気ない食事ばかりでは、せっかくの取り組みも長続きしません。
今回は、唐揚げや生姜焼き、カレー、ハンバーグなど、人気のおかずを減塩しながらおいしく食べられる工夫や、副菜や汁物の組み合わせなどをご紹介します。
◆食塩摂取量を1日あたり6.0g未満にするための減塩ポイント
(1)メニューごとの味つけにメリハリをつける
1回の食事の食塩摂取量を2.0gにするために、メインとなる主菜の塩分を1.0g、汁物や副菜の塩分を0.5gずつにするなど、メニューごとに、味つけにメリハリをつけてみましょう。
(2)1日の食事の合計食塩摂取量が6.0g未満になるよう調整する
「毎食、塩分を2.0g前後に抑えよう」と頑張りすぎると、苦痛になってしまいます。例えば、昼食で3.0gと塩分高めの食事をしてしまった場合、朝食は0.5g、夕食は2.5gまでと、1日の合計で6.0g未満の食塩摂取量になるように調整してみましょう。
(3)塩分0gの副菜を取り入れる
主菜や副菜が塩分高めの場合は、塩分0gの副菜を組み合わせて、バランスを取りましょう。
塩分0gの副菜(例):サラダ、お浸し、果物など
(4)自然の食材で減塩する
塩分0gの調味料などを効かせて食べてみましょう。
・酸味を効かせる…レモン、酢など
・香味食品を活かす…こしょう、にんにく、しょうが、無塩のカレー粉など
・香ばしさを加える…ごま、アーモンドなど
・汁物に出汁を効かせる…かつお節、昆布など
(5)調味料は計量するかスプレー式にする
目分量で調味料を入れると、入れすぎてしまう傾向があります。計量スプーンやスプレー式にすれば、使いすぎを防ぐことができます。
・ミニスプーン1杯…1ml
・計量スプーン(小さじ)1杯…5ml
・計量スプーン(大さじ)1杯…15ml
・スプレー1プッシュ…0.1ml
(6)食べるときに減塩する外食などでも、食べるときに気をつけることで減塩することができます。
・ラーメンやそばなどの汁は、半分残す
・醤油や味噌などは、減塩のものを使う
・味噌汁は、1日1杯にする
・インスタント食品やレトルト食品を食べる頻度を減らす
◆減塩レシピ紹介 ~1食塩分2.0gメニュー~
○主食『ごはん(150g)(1人分)』
1食1人あたりの塩分:0g
減塩ポイント:食パン(6枚切り1枚あたりの塩分…0.8g)よりご飯を選ぶ。
○主菜『豚の生姜焼き~玉ねぎとりんごのソース~(2人分)』
1食1人あたりの塩分:1.0g
材料:
・豚ロース薄切り肉…160g
・こしょう…少々
・小麦粉…小さじ1
・サラダ油…小さじ1と1/2
[A]
・玉ねぎ(すりおろし)…1/4個
・りんご(すりおろし)…1/4個
・生姜(すりおろし)…小さじ1/2
・醤油…小さじ2
・酒…小さじ2
・きび砂糖…小さじ1
[付け合わせ]キャベツ、青じそ、トマト
作り方:
(1)豚肉はこしょうと小麦粉をまぶす。
(2)フライパンにサラダ油をひく。中火で熱したところに豚肉を広げて焼き、一旦取り出す。
(3)同じフライパンに[A]を入れる。[A]を煮立たせたら、焼いた豚肉を戻し入れ[A]を絡める。
(4)キャベツと青じそをそれぞれ千切りして合わせ、器に盛り付ける。(3)を器にのせて、トマトを添えたらできあがり。
減塩ポイント:普段の生姜焼きに、玉ねぎとりんごを加えると、カリウム効果でナトリウムが排出されて、減塩になる。
○汁物『白菜としいたけのごま味噌汁(2人分)』
1食1人あたりの塩分:0.8g
材料:
・白菜…1枚
・干ししいたけ…4g
・だしパックでとっただし汁…250cc
・味噌…大さじ1
・白ねりごま…大さじ1
作り方:
(1)白菜は食べやすい大きさに切る。
(2)干ししいたけを熱湯(50cc)で戻しておく。
(3)鍋に、干ししいたけのもどし汁とだし汁を入れ、煮立たせる。
(4)(3)に白菜を入れ、煮えたら火を止め、味噌と白ねりごまで味を整えたらできあがり。
減塩ポイント:干ししいたけのもどし汁と、白ねりごまの風味で減塩。
○副菜『人参ドレッシングのサラダ(2人分)』
1食1人あたりの塩分:0.2g
材料:
・人参…1/4本
・玉ねぎ…1/4個
[B]
・酢…大さじ2
・きび砂糖…大さじ1
・オリーブ油…大さじ1
・塩・こしょう…少々
[季節の野菜]ブロッコリー、アボカド、きゅうり、レタスなど
※野菜の種類によって、温野菜にするのがおすすめです。
作り方:
(1)人参と玉ねぎは、すりおろして合わせておく。
(2)ボールに[B]を混ぜ合わせ、(1)と合わせたらドレッシングの完成。
(3)季節の野菜に(2)をかけて、できあがり。
減塩ポイント:市販のドレッシングに対し、およそ10分の1の塩分になる。
○全て食べても2.0gの塩分です
主食:0g
主菜:1.0g
汁物:0.8g
副菜:0.2g
次回も、「減塩」をテーマにご紹介します。
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