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自治体の皆さまへ

健康がもっと楽しくなる健康コラム 第33回

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福島県西郷村

■今回のテーマ「番外編-講演会レポート-」
10月24日(木)、村保健福祉センターにおいて、生活習慣病予防講演会を開催しました。この講演会は、集団検診で実施した推定食塩摂取量の検査結果が10g以上だった方を対象に行ったものです。
講師には白河厚生総合病院名誉院長の前原和平氏を招き、「循環器専門医から見た身近に迫る血管異常」をテーマに、塩分の過剰摂取にどのような危険性があるのかを分かりやすく解説していただきました。
また、講演後には参加者に減塩味噌汁を試飲してもらい、家庭の塩分濃度と比べたり、管理栄養士が無理なく自然においしくできる「減塩のコツ」を説明するなど、日頃の食生活を見直すきっかけづくりを行いました。
今回は、この講演内容よりポイントを抜粋してお伝えします。

○生活習慣病予防講演会「循環器専門医から見た身近に迫る血管異常」講演内容のポイント
(1)福島県民の現状
・食塩摂取量が多い(男性・女性ともに、平成28年の調査で全国第2位)
・高血圧症の罹患率が高い(日本高血圧学会の平成26年のデータでは、男性1位・女性2位)
・動脈硬化性疾患(脳梗塞・心筋梗塞など)の死亡率が高い
・心筋梗塞の死亡率が男女とも1位(平成27年死因別年齢調整死亡率・全国都道府県別順位より)

(2)塩分の過剰摂取の危険性
塩分の過剰摂取は、高血圧から動脈硬化、さらに心血管病へと繋がる危険性がある。

(3)動脈硬化とは
血管内皮が、皮膚と同様加齢とともに老化していくことで、高血圧、高血糖、高LDLコレステロール等が動脈硬化を加速させる。

(4)脳梗塞・心筋梗塞を発症したら…
脳梗塞:死亡率は15%、介護が必要な重篤な麻痺が残る確率は50%、日常生活に復帰する確率は35%
心筋梗塞:病院到着前死亡率は14%(突然死を含む場合30%)、病院到着後急性期死亡率は6~7%

(5)高血圧の原因は1つに特定できない
高血圧の85~90%がはっきりとした原因が特定できない本態性高血圧症であり、塩分過多、肥満、運動不足、ストレス、加齢、遺伝的要因によりリスクが高まる。

(6)家庭での血圧測定の注意点
家庭で血圧測定を行うことは重要である。ただし、以下のことに注意すること。
・起床後、排尿を済ませ、少なくとも5分間は静かに座り安静にしてから測る
・心臓と二の腕が同じ高さになるように腕にカフを巻く
・血圧測定を行う30分前から、カフェイン飲料や喫煙を避ける
・入浴や食事、晩酌の直後は避ける
・血圧を正確に記録したものを、受診時に主治医に見せる

※ワンポイントアドバイス…朝・夜の2回測ることが難しい場合は、朝測ること
1日2回測ることをおすすめしたいが、1回しか測れない場合は、朝に測ることが大事です。
日常動作で血圧は変動するようになっているため、1日の活動前の朝に測ることで、落ち着いた血圧を測ることができます。

次回は、「減塩」をテーマにご紹介します。
健康のことや人間ドックを含む健康診断の結果などで気になることがありましたら、下記までご相談ください。保健師・管理栄養士がご相談に対応します。

問合せ:健康推進課(保健係)
【電話】25-1115

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