■四月
「メメントモリ」なるテレビCMを度々見かけますが、元々はラテン語で「人に訪れる死を忘れることなかれ」といった意味の警句だそうです。「死を考えるのは思春期に至った証、成長の証」と往時、中学校の恩師は励ましてくださいました。その少年も今では後期高齢者になり、それ以降は思い起こすことのなかった「メメントモリ」ですが、言われなくても分かっているよと思いつつ、日々の業務は有難いことにそれを棚上げにしてくれます。「人間五十年、下天の内をくらぶれば、夢幻の如くだよ」と電子決裁にいそしみつつ、新年度を迎えました。
今年9月1日には郡山市制施行100周年を迎えます。1888年に「市制」が制度化し、36年後の1924年、県下では3番目に本市は市制を施行しました。ちなみに県下最初の市は会津若松市(1899年、当初は若松市)、次いで福島市(1907年)です。今日、郡山市は人口、有権者数、法人数は県内一、一般会計当初予算額は2位(1位はいわき市)です。一番になることを目的にすることはさておき、結果として一番になることは、市民の皆様の御活躍の結果として評価に値すると認識しております。新年度も、それぞれの分野で素晴らしい成果を収められることを御期待申し上げます。
さて、今年度の市政方針を「課題発見・解決先進都市の創生」としたのは、与えられた課題解決以上に何が課題かを認識することが益々大切になっているからです。ナゼナゼを繰り返して真の課題を発見し、解決する施策を実行することが、次の世代のための「新時代100年創造都市」の実現に必要です。ともに郡山ルネサンスの花を咲かせましょう。
郡山市長 品川 萬里
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