■五月
ピカピカの一年生を迎えた四月に「挙げる手をやさしく見守る横断歩道」のスローガンのもと、春の全国交通安全運動が展開されました。本市でも運動の出動式を行いましたが、例年と異なり、ひっ迫する救急医療への対応、医師の働き方改革の観点から「いやしくも飲酒運転や違反運転で事故を起こし、救急車で運ばれることの無いように」とお願いしました。
本年4月1日からは医師にも時間外労働の上限規制が適用されるため、医師の働き方改革は国民的課題として取り組むべき状況にあります。SDGsの理念である「誰一人取り残されない」都市を目指す本市といたしましては、日夜、エッセンシャルワーカーとして御尽力の医療従事者の皆様には、十分思いを致さなければなりません。特に交通事故は当事者はもとより、警察当局や交通障害による社会、経済、市民生活などへの悪影響は計り知れません。昨年も市内で601件の交通事故が発生していますが、事故にならないヒヤリ・ハット事例はこれ以上に発生していることでしょう。決して小学生が事故に巻き込まれる事があってはなりません。
一時停止違反や速度超過違反など反則金の納付で済んだケースでも、これら違反により重大な人身事故となった場合は、刑事事件として「過失運転致死傷罪」に、あるいは飲酒運転で人を死傷させた場合は「危険運転致死傷罪」として厳しく罰せられます。市長は郡山市交通対策協議会の会長でもありますので、「見守る」だけのスローガンに加え、ドライバーがハンドルを握る際に自然と唱え、交通安全を自分事として肝に銘ずるような名文句を待つ事、一日千秋の思いでおります。
郡山市長 品川 萬里
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