■八月
私用で上京。改めて東京には空も、土も、緑も無いとしんみり(「智恵子抄」での「空が無い」との記述は、視界風景ではなく心象風景との解釈が正しいようですが)。
また北東日本(この呼び方は元国土事務次官の下河辺淳氏の説)の望郷の歌は「あゝ上野駅」「別れの一本杉」「帰って来いよ」「北国の春」など、数多あります。これらは高度成長期に集団就職で上京した若者たちへの激励のつもりが、望郷の念をそそる歌ばかり。当時、集団就職は北東日本からばかりではなかったはずですが、なぜか白河以北からの歌がほとんどです。ちなみに、恒例の霞が関主要幹部の人事記事をくまなく拝見しましたが、白河以北の出身者は暁天(ぎょうてん)の星。民間企業はいかがでしょうか。これでは国の予算配分も企業進出も東北は不利の極み。
かくして、ヒト、モノ、カネ、情報を飲み込む東京一極集中、資源配分の西高東低は、現在も延々と続いています。鉄路も、道路も、空路も、海路も、テレビ・ラジオ放送網も全て東京発、そして東京着。全国紙掲載のニュースも、東京以外の記事はほとんどなく、あっても事件・事故のニュースばかり。地域面での掲載がせめてもの救い。県内情報は県紙が主流。そこで、どうする郡山!
まずは皆様お使いのスマホ、パソコンをフル活用し、見栄えする写真や動画をインターネットでタイムリーに発信。私の経験によれば、皆様にとって「それほどでも…」と思う風情が、外国人を含む市外の皆様には意外と高く評価されております。この際、「謙譲の美徳」より「説明責任の美徳」で皆様が知る「郡山ヨイトコ」情報を、国内外の友人・知人に積極的に発信して参りましょう。
郡山市長 品川 萬里
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