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11月1日~7日は文化財保護強調週間 受け継がれる「地域の宝」

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福島県須賀川市

各地域には特色ある多くの文化財が残されています。文化財は歴史や文化を知る上で欠くことのできない先人からの「宝物」です。現代の私たちが大切に受け継ぎ、次の世代に残していきましょう。

◆文化財とは
文化財は、建造物や絵画などの「有形文化財」、芸能や工芸技術などの「無形文化財」、年中行事などの風俗慣習や生活の推移を知れる民具などの「民俗文化財」に区分されます。近年、少子高齢化などにより、後継者が減少し、継承が困難な文化財も少なくありません。

◆300年以上続いた本町屋台
本町屋台は、本町町内会が所有する屋台です。360度回転する「回り舞台」で構成されている屋台には、重厚かつ華麗(かれい)な彫刻や金襴(きんらん)などの織物が装飾され、町人文化の象徴で長年市民に親しまれてきました。
屋台は、神炊館(おたきや)神社の秋季例大祭で披露され、舞台では狂言や舞踏(ぶとう)などの演目が行われました。度重なる大火や事故などにより損傷することもありましたが、大規模な修繕を行いながら、昭和の時代まで続きました。

◆本町屋台再建プロジェクト
長年親しまれた屋台も、道路事情の変化などにより、年々祭礼で披露されることが減り、本町屋台は昭和44年の披露が最後で、これ以降、収納庫に保管されていました。
東日本大震災の後、屋台の部材が無事であることが分かり「まちを明るく元気にしたい」という思いから、平成28年、町内会有志による「須賀川市本町屋台再建プロジェクト」が発足し、令和2年には、日本大学工学部の協力を得て、50年振りに再建され、当時の姿を現しました。
本町屋台は、現在でも舞台が回転可能なことや彫刻なども良好な状態で保存され、市内のほかの屋台再建にも大きく寄与すると考えられています。また「本町文書」は明治期からの屋台の歴史などを記録しており、重要な資料として屋台と併せて令和4年5月に市有形民俗文化財に指定されました。

◆継承にむけて
指定を受けているものだけが「文化財」ではありません。それぞれの地域で大切にされてきた「地域の宝」も貴重な市民の財産です。これらの宝物は、今日まで当たり前に残ったのではなく、多くの先人たちの努力によって存在しています。
受け継いだ地域の宝を現代に生きる私たちが生かし、大切にして次の世代に手渡していきましょう。

→文化振興課
【電話】94-2152

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