市内には現在、144件の指定文化財や、800件を超える遺跡など、各地域の長い歴史の中で育まれた特色ある文化遺産があります。文化財保護強調週間は、文化財に親しむことを目的とし、文化財公開や伝統芸能の発表など、様々な事業が実施されます。
◆文化財とは
地域の歴史や文化を知る上で欠くことのできない、先人からの「宝物」です。建造物や絵画などの「有形文化財」、芸能や工芸技術などの「無形文化財」、年中行事や暮らしの中で使われてきた民具などの「民俗文化財」に区分されます。
今日まで残ってきた文化財の中には、後継者不足により維持管理や継承が困難になっているものも少なくありません。文化財保護強調週間を機会に、改めて文化財保護へのご理解とご協力をお願いします。
◆無形民俗文化財記録保存の取り組み
無形民俗文化財である伝統芸能などを永続的に保存し、次代へ継承していくため、デジタルアーカイブ事業を進めています。令和5年度には「里守屋三匹獅子(さともりやさんびきしし)」を映像化しました。制作した映像は、各図書館や各コミュニティセンターなどでDVDを貸し出すほか、YouTube市公式チャンネルで視聴できます。
◆里守屋三匹獅子の歴史
里守屋三匹獅子は、岩瀬地域里守屋地区に伝わる伝統芸能で、昭和48年に市指定無形民俗文化財となりました。江戸時代頃から、地域の安全、五穀豊穣、無病息災などを祈願する行事として、現在まで伝統が受け継がれています。
後継者の減少により、継承が困難な中でも、毎年7月最終週の土・日曜日の2日間に行われています。初日に日向(ひなた)観音堂で舞を奉納し、2日目は、地区内の家々を回り庭先などで舞を披露します。夏の暑さに負けず、三匹の獅子が笛、太鼓、歌に合わせて舞う姿は圧巻です。
◆継承に向けて
私たちが慣れ親しんでいる行事や生活用具、建造物などの中には、文化財になり得る貴重な「宝物」が存在します。
先人たちが残してきた貴重な地域の宝を次世代に残していけるよう、みんなで守っていきましょう。
→文化振興課
【電話】94-2152
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