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町長日記抄

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秋田県井川町

齋藤多聞

大相撲春場所における龍王(小今戸出身)の幕下全勝優勝を心から喜びたい。6戦全勝同士による優勝をかけた取組を、固唾を呑んで見守った方も多かったのではないだろうか。初土俵から11年、怪我や部屋の閉鎖も経験しながら諦めずに歩みを進めた結果、師匠である二所ノ関親方の目の前で優勝を決めることができ、喜びもひとしおのはずだ。験を担いでだろうか、ヒゲを伸ばして土俵にあがっていたが、優勝後のインタビューでは、綺麗さっぱり剃られており、勝負の時から一変した柔和な笑顔と初々しさが印象的だった。
私のもとにも町民だけでなく、町外からも優勝を喜ぶ声が聞こえてきている。多くが「龍王、良かったな」の一声で相撲談義に花が咲き、ひとしきり話した後に「次の場所が勝負だ。頑張ってほしいな」と願って終わる。秋田県出身の現役力士では番付最高位であり、関取がいない現状では、龍王への期待が大きくなるのは当然かもしれない。その上、相撲ファンからすれば大ノ海、若ノ海、花乃湖と井川出身の関取の姿に重ねてしまいたくもなる気持ちもよくわかる。幕下上位で迎える5月場所に向けて、充実した稽古を重ね、更なる活躍を願いたい。我々ファンは応援するよりないが、その気持ちが龍王の背中を押す一助になればと思う。
頑張れ、龍王!

今年も3月30日、みさお(330)の日に桜名月が発売された。農業生産法人ローカルフレッシュと桜庭みさおさん、椎名恵さん、真坂はづきさんが協力して酒米「秋田酒こまち」を作り、五城目町の福禄寿酒造で仕込みを行って世に出す日本酒。早いもので7年目を迎えた。今年は米の不作がどう影響するか心配していたが、収量は少なかったものの品質は高かったそうだ。発売日に合わせて呑んだが、香り高く、後味スッキリとした味わいで良い出来だった。日本酒好きの中には、桜名月で春の訪れを感じる方もいるようで、嬉しい限り。物価高騰等の影響を受けて販売価格を少し上げることになったが、呑めば満足できるはずだ。是非お買い求めいただきたい。
生酒は井川町限定です。

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