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町長日記抄

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秋田県井川町

齋藤多聞

4年ぶりに全町体育大会が行われた。前日までの天候や、当日朝の雨により、中止の判断もよぎったものの、既にグラウンドでテント設営をされている町内会もあり、皆で天候の回復を信じて開催決定となった。久しぶりの開催となると、準備するスタッフも様々で、初参加者もいれば、何度も参加しているのに準備内容を思い出すのに一苦労といった者もいる。私は後者であった。
今回は、競技内容を大幅に見直し、半日開催、レクリエーション競技中心とすることで気軽に参加できるようにと考えていたが、本当に人が集まるのだろうかと心配していた。蓋を開けてみれば、5百人を超える参加者が集まってくれ、大盛況で終えることができた。参加者の高齢化は避けられず、だいぶ減ったという声も聞こえるが、それでも子供からお年寄りまで多くの町民が一堂に会す一大イベントだ。会場に来るまで億劫だったけど、参加してみれば楽しかったと両手に景品を持って帰る方の多いこと。大イベントだけに町内会役員の負担が大きくなっていることは確かだろうが、楽しかったの一言や、役員に対する労いの言葉、参加者の笑顔で苦労が報われたのではないだろうか。
町民運動会は昭和36年から始まって、今回が第62回となった。実は調べてみると、昭和35年に、翌年度に行われる秋田国体に向けてスポーツに対する理解力を深め、スポーツを通じて求められる健康、明朗、公正な機運を盛り上げたいと、各種スポーツ大会と町民運動会が初めて企画されている。しかし、初の町民運動会は雨天延期となり、その後の記録がないため詳細は不明だが、順延日も中止となったようで、翌36年になって第1回が開催されている。その第1回は、陸上競技33種目に、参加選手が660人、なんと観衆は3千人余と記録されており、当時の人口の約半数が参加している。今では考えられないことだ。
昔に比べて地域のつながりが少なくなったと言われることが増えてきたが、運動会は地域みんなで楽しめる貴重なイベントだ。これからも中身は変わっていくだろうが、皆で協力して継続していきたいと思う。

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