ふるさとタイムマシン vol.96

24／38

■黒沼(山内地域)　昭和62年(1987年)
国道107号線から外山落合線に入り、大松川ダム公園キャンプ場を少し過ぎると、水面が黒々と光る黒沼が現れます。平安時代の大地震で陥没してできたと伝わり、水深12メートルとも17メートルとも言われ、どんなに日照りが続いても水位が下がらないことから、昔は平鹿や仙北の村から多くの農家が雨乞(あまご)いに訪れたそうです。現在も、沼の近くに住んでいた旧福万(ふくまん)地域の方々が、沼のほとりの神社に恵比寿俵(えびすだわら)を奉納しています。
また黒沼には言い伝えがあり『旅人が南部で若い女性から、妹に手紙を届けるよう頼まれ、黒沼にいた妹に届けるとお礼に金鉱をもらい大金持ちになった』『黒沼から5キロほど離れた鶴ヶ池と水底でつながっている』などと地域で語られています。