縦横夢人(じゅうおうむじん)

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じゅうおうむじん
横手の地で夢を描く人を紹介します。

■十文字和紙の魅力を多くの子どもたちに伝えたい
十文字和紙愛好会　伊藤綾美さん
Profile(いとうあやみ)：十文字地域出身。山形の大学を卒業後、地元で団体職員として勤務する傍ら、十文字和紙愛好会に所属し、伝統の技法を修業。出来上がった和紙を使い、児童生徒を対象とした工作ワークショップを行う。

江戸時代中期ごろから変わらぬ手すき技法により作られる伝統の『十文字和紙』。その素朴な風合いと美しさに魅了された伊藤さんは、自らすいた和紙を使用した工作ワークショップを開催し、多くの子どもたちに和紙の魅力を発信しています。
小さい頃から手芸や子どもと遊ぶことが好きだったという伊藤さん。大学で美術・工芸教育を専攻する中「地元で働きながら子どもたちに工作教室を開きたい」と思い始めたといいます。その後、十文字和紙の伝統技法を継承する佐々木清男(きよお)さんと中学生以来約10年ぶりに再会したことがきっかけで、十文字和紙を取り入れるようになりました。
「きれいに作るよりも、普段触れることのない和紙との出会いを楽しんでもらいたい」と話す伊藤さん。「題材を考えるのは難しいですが、和紙に触れている子どもたちのワクワクした表情が好きなのでつらいとは思いません」。数多くの試作品から、伊藤さんの熱い思いが伝わります。
「十文字和紙は素朴で親しみやすく、さまざまな表情を見せてくれます。その魅力を多くの方に伝えられるよう、これからも試行錯誤を続けます」と意気込みを力強く語ってくれました。