じゅうおうむじん
横手の地で夢を描く人を紹介します。
■どぶろく文化の伝統を守り、紡ぐ
さんない四季彩館(しきさいかん)の皆さん
Profile:地域で長年愛されてきたどぶろく文化を守り継承するため、2019年に山内地域に住む若者で結成。当時、横手市で唯一どぶろくを作っていた杜氏の坂本勇さんから作り方を受け継ぎ、米の栽培から仕込み、瓶詰め、発送まですべて自らで手掛けています。
どぶろく特区に認定されている横手市で、一時は途絶えかけたどぶろく文化を受け継いださんない四季彩館の皆さんは、『山内どぶろく』を通じた地域の魅力発信に取り組んでいます。
一般的な酒蔵とは違い、さんない四季彩館の仕込み場は自宅を改修したもので、品質管理には細心の注意を払う必要があるといいます。しかし代表の高橋健太郎さんは「よくも悪くも自然任せですが、それだけ昔の作り方に近いという魅力だと捉えています。思い通りの味に近づけるのは大変ですが、それも含めてどぶろく作りの面白さです」と前向きです。文化の継承を第一に取り組む皆さんにとっては、まずは作ったどぶろくに自信を持ってお届けし、伝統の味を楽しんでもらうことを大切にしているそうです。
まだ生産できる本数は少ないものの、毎年買ってくれる方もおり、徐々にファンが増えているという山内どぶろく。今後について尋ねると、「どぶろくを飲んだことがない若い人にも飲んでもらいたいです。そして、山内どぶろくをきっかけに山内地域のことを知ってもらい、遊びに来てもらったり、移住につながってくれればと考えています」と語ってくれました。
・まだ希少な山内どぶろく。購入した際は家族や友人が集まる場で、味の感想を話し合いながら楽しんでほしいそうです
・主原料は酒米ではなく、あきたこまちを使用。1年の作業は米の栽培から始まります
・仕込みの様子。細かな温度管理が求められる重要な行程です
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