縦横夢人(じゅうおうむじん)

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じゅうおうむじん
横手の地で夢を描く人を紹介します。

■茅葺(かやぶき)を身近なものとして将来につなげたい
佐藤茅葺店　佐藤偉仁さん
Profile(さとうひでと)：平鹿地域出身の46歳。友人の紹介がきっかけで茅葺屋根職人の道へ。茅葺の奥深さに魅了され、佐藤茅葺店を開業し、伊勢神宮などの大きな現場を経験。休日は茅葺のPRイベントのほか、『たき火ライブ』と称した音楽イベントも開催。

茅葺屋根職人として宮城県石巻市の専門業者で修業を積んだ後、平成26年に生まれ育った平鹿地域に佐藤茅葺店を開業し10年目を迎えた佐藤さん。「田舎の風景に溶け込む温かさと懐かしさが好き。茅葺屋根を身近なものとして将来につなげていきたい」と話します。日本の原風景の象徴ともいえる茅葺屋根が消えつつある中、茅葺の魅力を伝え、本来の茅葺の技術を継承したいという思いを強く持っています。
現在は、3人の弟子と共に地元のほか全国の現場を飛び回り、歴史的な神社やお寺の茅葺屋根工事にも携わっています。現場での職人さんとの出会いから次の大きな仕事の声がかかることも多く、「お呼びがあれば断ることはできない」と恥ずかしそうに話す佐藤さんですが、確かな技術が職人仲間から認められている証です。
茅葺の魅力を伝える活動にも果敢に挑戦し、要望に応じて子どもたちの遊び場となる茅葺小屋を製作するほか、週末はさまざまなイベントにも積極的に参加しています。「茅葺の普及と職人の育成を目指した活動ですが、一番は人と人との出会いの中で自分が成長できることが楽しい」と笑顔で話してくれました。

・写真(本紙参照)は宮城県蔵王町の我妻家住宅での作業の様子。大がかりな葺き替え作業を行いました。年間30件近くの仕事に携わっています
・茅葺の良さを伝え、身近に感じてもらうためこども園に茅葺小屋を製作しました
・イベントでは実際に茅葺に触れ、道具を用いた製作作業を体験することができます