■歴史好き市長のつぶやき〈第97回〉
横手市長 髙橋大
元日の令和6年能登半島地震では多くの方がお亡くなりになりました。哀悼の意を表するとともに、被災された方々にお見舞い申し上げます。横手市では早々に被災地への支援に動いています。雪の降る季節は災害に脆弱(ぜいじゃく)になります。除雪時の事故に気を付けるとともに、災害への備えの再確認もお願いします。
昨年12月の定例記者会見などで、新しい市民会館の再入札の中止をお伝えしました。建設業界は異常な物価高騰や人材確保の問題など厳しさが増していることや、横手市でも入札不調案件が出ており、市内外の情勢を見極めていましたが好転する兆しが見えないことから、やむなく中止を決断しました。新しい市民会館を楽しみにしていた市民の皆さんには大変申し訳なく思っております。より良い市民会館を作るためにもご理解をお願いします。
さて、横手市では大鳥井山(おおとりいやま)遺跡や陣館(じんだて)遺跡の国史跡のほか、約660もの遺跡が発見されていますが、『続日本紀』にある雄勝城(おがちじょう)の遺跡は未だに特定されていません。民間の『雄勝城・駅家(うまや)研究会』では雄物川地域の造山地区に雄勝城があったと仮説を立て、竪穴建物跡や関東系の杯を発見しています。発掘作業は研究会の方々の地域愛・郷土愛あっての行動です。純粋な心意気と地域の方々のご協力には感謝しかありません。ぜひとも市民の皆さまに関心を持ってもらいたいです。
雄勝城…律令(りつりょう)政府が横手盆地の統治のために759年に造営した軍事・行政施設。
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