人の流れを生み出しにぎわいのある横手市の実現を
横手市議会6月定例会が、5月27日から6月13日までの日程で開催されました。その開会にあたり、髙橋市長が行った所信説明の中から、市民の皆さんの生活に関わりの深い内容を抜粋してお知らせします。
※市報よこて掲載用に一部表現を変更しています
■はじめに
雪がないまま迎えた春の訪れは早く、春を通り越して初夏のような天候となり、市内の各所で満開の桜が数多く見られました。横手公園や真人公園などでは、暖かい日差しの下インバウンドの観光客を含め多くの方々に観桜イベントを楽しんでいただきました。
ゴールデンウイーク期間中も好天に恵まれ、この時期を代表するイベントである『秋田スカイフェスタ』が開催されました。行楽や帰省などで当市を訪れた多くの方々は、青く澄み切った春の空に浮かぶ色とりどりの熱気球を眺め、幻想的な時間を過ごされたのではないでしょうか。
季節に合わせたイベントのみならず、常時人の流れを生み出し、にぎわいのある横手市の実現に向けて、横手市生涯学習館Ao‐na(あおーな)が9月に開館します。今後、大型公共施設の整備により、さらに地域内外の人の流れが生まれるものと確信しています。
民間の有識者で作る『人口戦略会議』では、全国の4割以上に当たる744自治体が、将来的に「消滅可能性がある」とする報告書を公表し、不安を抱かれた市民の皆さんも多いと思います。人口減少の要因は複数あり、地域の実態を踏まえた就職や男女の出会い、結婚、出産、子育てといった各ライフステージでの複合的な支援の継続が人口増加に重要だと考えています。若者が働く場所の確保として企業誘致をさらに推進するほか、子育て・結婚支援の充実を図ります。併せて、今年度は、出会いや交際の支援を行うことで、さらなる婚姻率の増加を目指す取り組みも行います。今回の『人口戦略会議』の報告は、社会への警鐘として深刻に受け止め、現状を打破するための方法を常に模索しながら、人口増に資する施策を今後も着実に進めていきます。
■新たな施策などへの取り組み
●2025年日本国際博覧会への参加
来年大阪市で開催される、大阪・関西万博において、東北では唯一、当市を代表する冬の伝統的行事『かまくら』の展示が採用されました。出展を希望する全国51自治体の企画で構成される催事は、万博を契機に参加自治体同士の新しい絆を生み出すことを理念の一つとしており、当市は『播磨の日本酒』を擁する兵庫県姫路市と共に『水に感じる日本の神性(しんせい)さ』をテーマに共同で展示ブースをつくり上げていく計画としています。市町村合併20周年の節目の年に、世界へ向けて横手市を発信する絶好の機会になるものと捉え、市民の皆さんや将来を担う子どもたちが、ふるさと横手を誇りに感じるとともに、姫路市や関西圏、世界各国との観光交流をきっかけとして、経済や文化などさまざまな交流の発展にもつなげていきたいと考えています。
●定額減税及び調整給付
国では、『物価高から国民を守る』措置として令和6年度に所得税及び住民税の定額控除を決定しています。控除額は、令和5年の確定申告及び住民税申告の数値をもとに算出され、減税されることとなりますが、定額減税可能額が税額を上回ると見込まれる方には、その差額が調整給付として給付されます。早急に調整給付の手続きが開始できるよう準備を進めます。
●市立小・中学校の学級担任制
今年度、一部の小・中学校において、児童生徒を多角的に見ることなどを目的に、複数の教員が協力して学級を担当する体制を試験的に導入しています。複数の教員による担任制を検証・改善しながら、児童生徒や保護者が、『どの教員にも相談できる学校』の実現を目指していきます。
●第61回全国広報広聴研究大会の開催
6月21日、秋田ふるさと村を会場に『第61回全国広報広聴研究大会』が開催されました。本大会は、自治体広報広聴の在り方を考える全国規模の研究大会で、県内では2回目、誘致活動により当市では初の開催となりました。『魅力ある地域資源をいかして~四季の美しさと人の温かさを感じられるまち横手から』をテーマに講演や事例発表などが行われました。
●横手の未来ともにつくる課の新設
まちづくり推進部に『横手の未来ともにつくる課』を新設しました。多様化・複雑化する地域課題に対し、部局連携のみならず、地域内外の民間事業者や応援人口の皆さんなどとさまざまな分野で連携・協働して取り組んでいきます。今後も、住み続けたい横手、住みたい横手、応援したい横手になるために、関係する多くの皆さんとこれからの横手を考え、共にまちづくりを進めていきます。
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