今年も全国各地で大雨による被害が発生しています。亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、被害を受けた方に心よりお見舞い申し上げます。横手市でも7月24日からの大雨により、建物への浸水や農作物等への被害、土砂崩れなど多くの被害がありました。被災された方の生活再建に向け、全力でサポートします。また、インフラの復旧作業や今後の災害へ備えなどにも努めていきます。
さて、横手市を流れる雄物川は、秋田・山形県境の大仙山(だいせんやま)が源で横手川などが合流し、日本海に注いでいます。古くから蛇行が著しく、水害をもたらしてきました。江戸時代前期、秋田藩主佐竹義宣(さたけよしのぶ)は梅津憲忠(うめづのりただ)に命じ、上流部の雄物川町沼館付近の河川改修を行いました。3千両の工事費と3年の歳月をかけ、乱流していた雄物川、皆瀬川、成瀬川の流れを今日の流路に整備しました。これまでの氾濫によってできた原野はこの改修により開発可能な土地となり、周辺地域の生活基盤が安定したといわれています。
9月は台風の多い季節です。横手市防災マップで避難の仕方や非常用持ち出し品の確認などを行い、災害に備えましょう。
梅津憲忠…宇都宮生まれの秋田藩初期の家老。大坂冬の陣では黄色の幌(ほろ)を飾り全身に傷を負いながらも奮戦し、『佐竹の黄鬼(きき)』と呼ばれ、徳川秀忠から感状を与えられた。長年の実績を評価され、梅津家は代々家老の家柄となった。
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