潟上市長 鈴木雄大
あけましておめでとうございます。
市民の皆さまにおかれましては、輝かしく希望に満ちた新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
令和3年4月に潟上市長に就任してから4度目の新年を迎え、今、新たな年に向けた意気込みを市民の皆さまと共に分かちあえることを大変嬉しく思います。
昨年は、元日の夕方に発生した震度7の能登半島地震から始まり、4月には愛媛県・高知県で、8月には宮崎県で震度6の地震が続き、また、能登半島や県内を含む全国各地において豪雨災害も発生するなど、災害の少ない本市とはいえ、いつにも増して地域の防災について考える一年となりました。一昨年の大雨災害の記憶も新しく、その対応が急ぎ必要と判断したことから、大雨に伴う道路冠水被害の軽減と早期の通行再開を可能にするため、昨年7月には可搬式排水ユニットポンプを新たに導入し、災害への対応力を強化したところであります。
災害対応には地域の防災力の強化も重要でありますが、地域においては担い手不足などもあり衰退も危惧されております。そのため、地域コミュニティの維持及び活性化を目指すべく、地域づくりチャレンジ支援事業補助金交付事業を新たに創設いたしましたところ、昨年は湖岸地区において6つの自治会が連携した地域イベントを実施しており、連帯感を深める様子に地域課題の解決に向かう明るい兆しが見えたように感じております。
一方、東湖小学校は、本年4月に73年の歴史に幕を下ろし、天王小学校と統合します。これを未来へとつなぐ節目とし、子どもたちには歴史の重みを感じつつ、思い出と誇りを胸に将来に向かっていってほしいと切に願うとともに、今後の校舎の利活用については、地域の持続性を保つ取組ができるよう地域の皆さまと共に考えてまいります。
また、一昨年から市の企業版ふるさと納税制度等を活用して秋田県サッカー協会により整備が進められておりましたグラウンド及びクラブハウスが完成し、主にブラウブリッツ秋田の練習拠点として活用されております。この施設には市民の皆さまが利用できるトレーニングジムや子ども食堂等も併設されており、サッカーを通じた情報発信によって健康づくり活動や交流人口・関係人口の広がりに寄与するものとなっております。
さらに、道の駅てんのうは、9月にリニューアルオープンし、より明るくより楽しめる施設になりました。適時に工夫を凝らしたイベントを開催するなどして、市内外からの集客を図りながらにぎわいを創出しており、本市の魅力を発信する拠点として、ますます定着してきております。
このほかにも昨年は、県主催の「あきた食のチャンピオンシップ2024」において、小玉醸造株式会社の「AKITA CRAFT GIN 岑(ぎん) No.65」が総合グランプリに輝いたほか、市内事業者の商品が複数入賞するなど、新たな地元特産物・加工品が多数生まれた大変喜ばしい年でもありました。
これまで、ふるさと潟上の将来を見据え、農業生産性の向上や事業者の経営基盤強化などの「稼げる力」、子育て支援事業の拡充や地域防災力の強化などの「支える力」、参画と協働のまちづくりやDXの推進などの「考える力」、これら3つの力を施策の柱に位置づけまちづくりを進めてまいりました。その取組の効果が芽吹いた、希望のもてる一例として、この4年間継続している人口の社会増があります。主に30歳代と10歳程度までの年代で人口が増加しており、未来を担う子育て世帯から選ばれる市になりつつあると強く認識しております。
さて、本市は、本年3月22日に市制施行20周年を迎えます。これまでの20年を振り返りつつ、さらに飛躍する起点とし、この先もこれまで以上に市民の皆さまと直接対話をしたり、意見を交換する場を設けたりすることで、そのお気持ちに寄り添い、世代を超えた多くの市民の皆さまが心から「幸せ」を実感し、誇りや愛着を持って暮らせるような、魅力あふれるまち「進化する潟上」の創造を目指してまいります。
本年の干支「巳」は、脱皮を繰り返し成長する、その生命力の強さから、再生、復活、長寿を象徴する縁起がいい生き物ともいわれます。これにあやかり、市民の皆さまに本市の成長を実感していただけるよう、引き続き前向きな姿勢で諸課題に挑戦してまいります。
結びに、本年が市民の皆さまにとりまして幸多き一年でありますことを心からご祈念申し上げ、新年のごあいさつとさせていただきます。
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