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自治体の皆さまへ

(巻頭特集)今を、明日を、未来を守る消防(1)

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秋田県能代市

5月26日は県民防災の日です。41年前に発生した日本海中部地震の記憶を風化させないため、この日に合わせ県内各地で防災訓練などが行われます。今回は災害発生時、市民の安全を守る消防士を取材。仕事の様子をインタビューと写真で紹介します。
能代山本広域市町村圏組合消防本部は、4署2分署3出張所で組織され、そのうち市には、能代・二ツ井消防署の2消防署と東・向・西出張所の3出張所が配置されています。各署所では、消防士が24時間勤務し、火災や救急などの災害発生時に、昼夜を問わず出動して、市民の安全・安心を守ります。
消防の通常業務は、消防車両・資機材の点検整備、火災防ぎょ・救助・救急訓練、特殊建物への立入検査や火災が発生した際の原因調査などを行っています。
また、住民を対象とした救急講習会や火災予防のための出前講座も大切な消防士の仕事です。(詳細は本誌2、3、4、5、6、7ページ参照)

■能代山本広域消防本部私たち消防の任務
職員には、共に仕事をするうえで3つのお願いをしています。1つ目に「常に目標を持って仕事をする」、2つ目に「無駄だと思う仕事でも率先して取り組む」、3つ目に「仕事に誇りを持ち好きになる」以上3つ、仕事をするうえで、とても大切なことだと思っています。
消防の任務は、さまざまな災害から地域住民の安全・安心を守ることであり、災害対応では、懸命な活動とともに、被災者への「寄り添う心、寄り添う言葉」が、とても大切であると思っています。
私たちは、これからも、思いやりのある、心の通った災害対応をしていきたいと考えています。
消防長 泉政樹

■消防士の一日
8:30/車両始動点検…全車両のエンジン始動。灯火装置、サイレンなど、車両の異常の有無を確認します。
8:35/点検引継ぎ…8:30の車両始動点検後、点呼を実施します。前日の出動状況や当日の予定などを確認します。
8:45/資機材点検…各隊は、各車両積載の資機材を点検します。
9:30/車両整備作業…全車両のタイヤ周りやエンジンルームなどの点検・整備・手入れを行います。
10:15/執務…平常時は各担当業務を執務室で行います。
11:45/休憩 昼食…当番員は24時間勤務のため、昼・夜・朝(次の日)の三度、各自で食事をとります。
13:15/出場訓練…さまざまな災害に対応するため、火災防ぎょ訓練、救助訓練、救急訓練などを行います。
15:15/救助訓練…特別救助隊は、日々、高度な技術訓練を行います。
15:30/トレーニング…体力・筋力維持のため、筋トレやランニングを行います。
17:00/夜間始動点検…17:10と翌日6:15の2回、当番員全員で署内清掃を行います。
18:00/休憩 夕食
22:00/夜間勤務 仮眠…22:00から翌朝6:00まで活動服を着たまま、当番員が交代で仮眠します。
6:00/起床
6:30/車両手入れ作業…車両の洗浄は、まめに行い大切に使用しています。
7:30/残務処理
8:45/退庁

◇活動服
消防士が普段着用。出場時はこの上に防火服を着装します。

◇救助服
特別救助隊員が着用。目立つオレンジ色でとても丈夫に作られています。

◇救急服
救急隊員が着用。清潔感のあるグレー色が特徴です。

■消防署のはたらくくるま
タンク車:火災現場に到着後、すぐに放水できるよう車両内部に水槽を搭載しています。
指揮隊車:災害現場で指揮をとる隊員が乗車し出場します。
救助工作車:火災や交通事故などの際に、特別救助隊員が乗車し出場します。約80種類の資機材を搭載しています。
救急車:救急救命士の資格を有する救急隊員が特定の処置を行えるよう作られた救急車です。
はしご車:中高層階での救助や消火活動が可能です。高さは最大35m(12階建てのビルの高さ)まで伸ばすことができます。先端部分を折り曲げて作業もできる!

■私たちの責任 消防士の仕事
◇努力することを常に惜しまず(消防司令補 川村耕平)
平成23年採用。現在、予防担当として、防火対象物の立入検査や違反処理事務、消防設備の設置検査などを行っています。
仕事で関係する方々に対しては、常に相手の立場に立った対応を心掛け、言葉遣いや身だしなみに気を付けています。
職場では、普段から同僚らとのコミュニケーションをしっかり取り、有事の連携を高めています。
仕事をするうえで大切にしているのが「努力に憾(うら)みなかりしか」という言葉です。最後まできちんと努力したのかを問う言葉で、消防学校入校中に教わりました。仕事中、この言葉を思い出し、常に自分ができる最善を尽くしています。

◇女性が活躍できることPRしたい(消防士長 田中眞美)
平成26年採用。危険物担当として、火災発生現場の原因調査や危険物を取り扱う施設の設置・廃止業務などを行っています。常に大きな責任が伴う業務。図面を確認し、消防法と照らし合わせながら慎重に業務に当たっています。
全職員206人中(令和6年4月1日現在)、女性消防士は2人。女性の救助者に「女性がいてくれて良かった」と言われたとき、この仕事を選んで間違いはなかったと感じました。最近は大型タンク車を運転できる機関員の資格や救急隊員の資格を取得し、仕事の幅が広がりました。
あらゆる災害に対応できるよう、訓練に励み、女性も活躍できることをPRしていきたいです。

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