■能代の未来を見据えて
市長 齊藤滋宣
皆様、明けましておめでとうございます。
2025年の初春を健やかにお迎えのこととお慶び申し上げます。
旧年中は、市政の推進に格別のご協力とご理解を賜り心から感謝申し上げます。
昨年は、能登半島地震や奥能登豪雨の発生、南海トラフ地震臨時情報の発表など、命を守る大切さと緊急時の備えについて、考える年となりました。被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。
こうした中、米代川流域では「流域治水」の取り組みが進められており、昨年は国による河道掘削工事が能代地区で着工されました。工事は下流より順次行われる予定で、支川である悪土川の内水被害階で二酸化炭素を発生しないクリーンエネルギーとして注目されています。能代市には、かねてよりロケットエンジン燃料として水素利用・研究を重ねてきた宇宙航空研究開発機構(JAXA)能代ロケット実験場があることから、そのJAXAと連携しながら、将来的な水素の活用や研究の拠点化を見据えた「水素ラボ構想」プロジェクトチームを関係機関とともに発足するなど、能代市ならではの水素社会実現に向けた検討を開始しています。
また、令和7年度中には、日本海沿岸東北自動車道の一部となる「二ツ井今泉道路」の仮称・小繋インターチェンジから仮称・今泉インターチェンジ間が開通する予定との軽減にも効果が期待されます。市では、道路冠水防止のための整備や、避難等のソフト対策の充実、国や県との協議・連携により、引き続き、浸水被害の軽減に努めていきます。
市では、地球環境問題やエネルギー問題への対応を含めて「エネルギーのまちづくり」に力を入れています。3月に新たな陸上風力発電の運転開始が予定され、一般海域における洋上風力発電事業についても計画が進められています。次世代エネルギーの導入促進により、脱炭素社会の実現に貢献するほか、さらなる地域の産業振興につながることが期待されます。
次世代エネルギーの一つである水素については、利用段なっており、交通網の利便性がさらに向上するものと考えています。
秋田県の人口が90万人を下回り、人口減少や少子高齢化が進行する中で、市では、「子どもを生み育てやすい環境づくり」「働く環境の向上と人材の確保」「地域の特色を活かした産業のさらなる振興」に重点的に取り組み、次代を担う子どもたちが夢を持てる地域を目指してまいりますので、より一層のご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
結びになりますが、皆様にとりまして、心身ともに健やかで、実り多い年となりますことをご祈念申し上げ、年頭のあいさつといたします。
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