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法の広場

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秋田県鹿角市

■下から上へ
1500株の青いアジサイが満開に咲くお寺に行ってきました。副住職が一人で、挿し木と株分けをはじめてわずか15年。一人の小さな力で、丘の上に海ができていました。
僕の最初の師匠は弁護士歴50年を超えています。1年目の僕と意見が合わなくて怒鳴り合いになっても、全く根に持たず、今もときどき電話をくれます。厳しい世界で若手弁護士が育つためには、ベテラン弁護士の教養と優しさがとても重要です。
話は少し変わりますが、若手芸人が、明石家さんまさんや浜田雅功さんに突っ込む場面が痛快で大好きです。
この、弱い者が強い者に遠慮なく物を言える空気感は、現代の「法」の基本的な考え方でもあります。
日本人一般、特に地方では、「おかみ」や「エラい人」には逆らわないという感覚が強いでしょう。地域社会・職場・夫婦関係では、封建的な面が多いかもしれません。
ただ、エラい人が方向性を間違うと大変です。勝手に戦争を始めたり、労働者を過労死するほど働かせたり、女性や嫁が低い地位に置かれたり。
そのような歴史上の反省から、戦争放棄や法の下の平等が定められています。表現の自由を保障して政治について自由に議論し、ダメな政治家は選挙で落とすことができます。労働者は法律で守られているので、裁判になれば勝てる場合が多いです。
見方を変えると、戦前は、国全体や家全体が優先されましたが、戦後は「個人の幸せ」を一番の価値として法体系が組み立てられています。
うちの母も挿し木が好きで、自宅の周りにアジサイの小道を作っています。強い者に物申すのは難しいかもしれませんが、秘かに自分の幸せを追求する姿は楽しそうです。

志賀貴光弁護士(Shiga Takamitsu)
法テラス鹿角法律事務所
所在地:花輪字下花輪50番地 福祉保健センター内(2F)
相談受付時間:9時~17時30分
※要予約

問合せ:法テラス鹿角法律事務所
【電話】050-3383-1416

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