■山々に包まれたまちで実装されるドローンやAIカメラなどの先端技術
埼玉県の北西部に位置する秩父市は東京都心部から約80km 圏内にあり、西武鉄道の特急を利用すれば最速77分で到着する、山々に包まれたまちです。
県下最大の面積の自治体であり、市域の9割近くは森林で覆われ、秩父多摩甲斐国立公園や武甲・西秩父などの県立自然公園の区域を含みます。甲武信ヶ岳(こぶしがたけ)を源流とする荒川は、市の中心部を流れ、上流の秩父湖や秩父さくら湖などのダム湖は首都圏の水がめのひとつとなっています。
古い文献に「知知夫国(ちちぶのくに)」の名を残す歴史をもち、慶雲5年(708年)にはこの地で採掘した銅が朝廷に献上されたことを期して、元号が「和銅」に改元されました。江戸時代には生糸の生産や流通で栄え、近代に入ると武甲山で良質な石灰石の採掘が始まりました。
現在は人気観光地として知られ、キャンプや川遊び、紅葉や雲海、氷柱の見物などで自然に親しめ、また関東屈指のパワースポットとして知られる秩父三社のうち寳登山(ほどさん)神社(長瀞町)をのぞく秩父神社と三峯神社が市内にあり、多くの参拝客を集めます。
近年は人気アニメ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の舞台設定のモデルとなったことでも注目されました。
食文化も魅力的で、豚みそ丼やホルモン焼き、くるみそば、ずりあげうどんなど名物料理が多く、日本酒、焼酎、ウイスキー、ワイン、地ビールとあらゆる酒が造られています。
■悠久の歴史と祭文化。雲海やアニメの聖地巡礼が話題を集める人気観光地
◇秩父夜祭
12月に行われる秩父神社の例大祭。豪華絢爛な笠鉾(かさぼこ)2基、屋台4基が曳(ひ)き廻される。「秩父祭の屋台行事と神楽」は、国指定重要無形民俗文化財に指定され、「山・鉾・屋台行事」33件の1つとしてユネスコ無形文化遺産に登録されている。
◇川瀬祭
7月に行われる秩父神社の摂社・日御碕宮(ひのみさきぐう)の例祭。笠鉾(かさぼこ)・屋台に乗る「囃子手(はやして)」や花笠を付けた「拍子木(ひょうしぎ)」を子どもたちが務める。
◇龍勢祭(りゅうせいまつり)
龍勢とは椋(むく)神社の秋の大祭に奉納される手作りロケット。約30本が打ち上げられ、高度約300m まで勢いよく上昇する。
◇羊山(ひつじやま)公園芝桜の丘
武甲山の麓、羊山公園の約17,600平方メートルの敷地に40万株以上の色とりどりの芝桜を植栽。例年4月中旬~5月初旬が開花期。
◇秩父ミューズパーク
秩父市と小鹿野町にまたがる、長尾根丘陵に造られた広大な公園。音楽堂や野外ステージなどの芸術・文化施設、テニスコートなどのスポーツ施設がある。
◇三十槌(みそつち)の氷柱(つらら)
厳寒期、荒川沿いの岩肌の湧き水が凍ってできる天然の氷柱が観られるのはここだけ。夜間のライトアップは幻想的。
◇ちちぶ銘仙館
秩父地域で作られる絹織物である秩父銘仙や養蚕(ようさん)に関する資料を展示。機織(はたおり)、藍染などの体験、展示・即売も。
◇CHICHIBUサインモニュメント
西武秩父駅前広場に今年1月に登場したフォトスポット。幅約4.5m、高さ約1.3mのサインモニュメントで夜はLED のイルミネーションが美しい。
◇秩父公園橋
秩父鉄道秩父駅から秩父ミューズパークに向かう道路にあり、荒川を渡る橋長530mの斜張橋。その形状から「秩父ハープ橋」と呼ばれる。
◇わらじカツ丼
わらじのように薄くて大きなカツに甘辛い醤油ダレをからめ、ご飯に乗せた秩父名物。バイク愛好者たちの口コミから人気に火がついた。
◇みそポテト
ふかしたジャガイモの天ぷらに味噌ダレをかけたもの。秩父ではおやつ、おかず、酒のつまみの定番。もとは農作業の合間などに食べた小昼飯(こぢゅうはん)。
※写真は本紙をご覧ください。
◎Chichibu City
人口:57,388人(令和6年10月1日現在)
面積:577.83平方キロメートル
【URL】https://www.city.chichibu.lg.jp/
■自然を身近に体感し、歴史や文化、人情に触れ合えるまち
秩父市長 北堀 篤
「子どもから高齢者まで、すべての人が笑顔にあふれ、誰もがチャンスをつかめるまち」を基本理念とする本市は子育て支援を最優先施策とするとともにドローンやAIの先端技術の利活用にも力を入れています。東京近郊にありながら、自然を身近に体感でき、歴史や祭などの文化と人情に触れ合うことができる秩父、その魅力をお伝えできる機会として期待しているのが来年5月25日に秩父ミューズパークを主会場として開催される第75回全国植樹祭です。参加される方々の心に残る植樹祭とするため1市4町1村※が一丸となり、準備を進めております。
※秩父市・横瀬町(よこぜまち)・皆野町(みなのまち)・長瀞町(ながとろまち)・小鹿野町(おがのまち)・東秩父村(ひがしちちぶむら)
<この記事についてアンケートにご協力ください。>