■日本人に親しまれている調味料“しょうゆ„で地域産業の役に立ちたい
日本各地にあるしょうゆ蔵を自ら訪問し、選定したしょうゆを100ミリリットルの小瓶で販売する「職人醤油」代表の高橋万太郎さん。日本食が世界中で人気の今、しょうゆは無限の可能性を秘めています
・MOVIE動画メッセージ(※二次元コードは本紙をご覧ください)
◎しょうゆ専門店代表 高橋万太郎(たかはしまんたろう)さん
PROFILE:昭和55年生まれ、前橋市出身。県立前橋高校、立命館大学卒業後、株式会社キーエンスにて精密光学機器の営業に従事。その後、伝統産業や地域産業の魅力を追求したいとの思いから、株式会社伝統デザイン工房を設立する。現在は蔵元仕込みのしょうゆを100ミリリットルの小瓶で販売する「職人醤油」を運営。前橋市内と東京都中央区銀座に店を構える。今後は輸出にも力を入れ、ワインやウイスキーのように、伝統的な木の容器で長期間かけて自然発酵させて作る「木桶(きおけ)仕込みしょうゆ」で、日本のしょうゆが持つ魅力を世界に発信予定。
▽就職氷河期で「ベンチャーブーム」 時代に乗って独立開業を目指す
前橋で生まれ育ち、関西の大学に進学しました。大学時代は特にやりたいことが見つからず、正直、何も考えていないような学生でした。しかしいざ就職となった時、時代は就職氷河期。雇用自体が少なく、メディアはこぞって「若者こそベンチャー企業で新しいビジネスを!」という気運を作り上げていました。僕もその空気に染まって、何ができるか分からないけれど「独立開業したい」という思いだけが芽生えた気がします。
▽生まれ故郷でUターン起業 仕事や子育てに適している群馬
始めは起業するには東京に近い方がいいのではと思い、神奈川県川崎市に住んでいました。しかし結婚して子どもができ、妻が「子育てするなら都心より適度に自然があるところが良い」と希望したため、地元群馬に戻って起業することにしました。今では商談や会合で「群馬まで行きます」と言ってくれるお客さんもいて、東京との距離の障害もなく仕事ができています。群馬はしょうゆ同様、そこで暮らすのが当たり前すぎて、地元の人が気づいていない魅力も多いと思いますよ。
▽日本各地のしょうゆを試して お気に入りの1本を見つけてほしい
「職人醤油」で販売しているのは、白しょうゆや甘いしょうゆ、木桶仕込みのしょうゆなど、各地の食文化や郷土料理に合った、地域で愛されているものです。日本各地のしょうゆ蔵を400以上訪問し、より良いものづくりに挑戦している蔵元と直接交渉し、仕入れて販売しています。日本各地の真摯(しんし)にしょうゆと向き合う職人が作る個性的なしょうゆを気軽に試してもらい、より多くの人にその魅力を知ってもらいたくて「職人醤油」を始めました。100ミリリットル瓶で試して、お気に入りの1本を見つけてもらいたいです。
・店内には高橋さんが選んだ「地域で愛されているしょうゆ」や「職人がこだわって作る個性的なしょうゆ」が並ぶ
・高橋さんの店で取り扱うのは100ミリリットルの小瓶のみ。「うちで気に入ったしょうゆが見つかったらぜひ蔵元に直接連絡をして、通常サイズを購入してみてください」と高橋さん
■マイグッドぐんま
▽焼きまんじゅう
大好きな群馬名物なので、友人が群馬に遊びに来た時、張り切って大量に購入したら、串から取って1個しか食べませんでした。“まんじゅう”という名前から誤解していたようで、焼きまんじゅうは1串が1人分だと伝えました。
・焼きまんじゅうは一度に2〜3串食べるものだと思っていました(笑)
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