群馬で見られる動植物の特徴や生態を紹介します
■クマの生態や特徴を知ることが人とクマとの共存の第1歩
普段は山中で生活しているクマが、近年人の生活圏に出没し、人を襲うトラブルが増えています。駆除も必要ですが、森林生態系の上位種であるクマの保護は、多くの動物を守ることにもつながります。クマは食べ物への執着が強く学習能力が高いので、人里に食べ物があると分かると、頻繁に出没するようになります。そのためにおいの強い生ごみや農作物を放置しない、クリやカキなどの果物を付けたままの木は伐採するなど、クマを引き寄せないように、クマの生態を理解しつつ、生活を変えていくことが大切です。
▽もしもクマと遭遇したら
慌てず、落ち着いて、クマとの距離を取りましょう。走って逃げたり、大声を出したりすると、クマが攻撃してくる危険があります。子グマだと思っても、近くに母グマが潜んでいる場合があるので注意が必要です
▽ツキノワグマ-月輪熊-
特徴:体長80〜140センチメートルほどの食肉目クマ科の哺乳類。黒色の体毛と丸く比較的大きな耳を持つ中型のクマで、胸には三日月に似たV字模様の白い毛があるのが特徴。この「ツキノワ模様」がツキノワグマの名前の由来とされています
視覚:人間並の視力はある
聴覚:非常に優れている。高い音に敏感なので、鈴などが有効
嗅覚:犬のようにわずかなにおいを嗅ぎ分ける能力があり、遠くの人の気配もにおいで識別できる
走力:速く、100メートルを7秒台で走る
▽クマとのトラブルを防ぐ方法
山周辺に近づくときは対策グッズを携帯
クマ鈴:歩くと鈴の音が鳴り、人の存在を知らせます
クマ撃退スプレー:刺激成分を発射するスプレーで、クマが近づいた時に使います
リュック:クマが襲ってきた時に、背中を守ることができます
▽出没状況を確認「群馬県クマ出没マップ」
春になると、冬眠から目覚めたクマが行動を始めます。農地や集落など、人間の生活域でのクマの目撃・出没件数も多くなるため、地図上で目撃情報を見られる「群馬県クマ出没マップ」を活用してみましょう
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