■人をつなぐ前橋産のモノ作り目指す
はらいそ農園
日向野美登利さん・48歳
富士見町漆窪
10年程前に訪れた本市の雑貨店をきっかけに赤城山が好きになり、畑作業ができる移住先として、本市へ約2年前に移住した日向野さん。
「新しいことを始める人に対して受け入れてくれる雰囲気があり、自然も多く静かで住みやすいです」
畑では繊維植物を無農薬で栽培。種にもこだわり、極力肥料を与えず、土や雨など自然の力を利用して育てている。
「繊維植物に興味を持ったきっかけは、麻糸を手で績うむワークショップ。取り組むなら植物を栽培するところからやってみたいと思い、始めました」
昨年はリネンの原料となる亜麻と綿花を栽培。草木染めに使用する藍なども栽培したという。
「綿花は綿だけでなく、枝の部分は草木染めに使用できます。種類によって違う色が楽しめ、他の植物と掛け合わせて、新たな色を作り出すこともできます」
いずれは専業農家として繊維植物を栽培し、糸の生産を目指している。
「自分で育てた植物から糸を紡ぎ、多くの人に届けたいです。遠い将来の目標ですが、自分の畑で育てて作った糸で、地域の人の力を借りて布を作ったり編んだりして、靴下やアームカバーなどが作れたらうれしいです」と語る。
もうすぐ迎える春は種まきの時季。自然と向き合う日向野さんの生活は続く。
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