■実体験を通し自然の恵感じて
市環境審議会委員・サンデン施設管理セクションECOSチーム
柴崎薫さん・42歳(粕川町月田)
サンデンフォレストは平成14年に開設された工場と自然との共存がコンセプトのサンデンの事業所。赤城山南麓に位置し、東京ドーム15個分の敷地の半分が工場、残りの半分が森林や緑地になっている。柴崎さんは平成25年からここで森林の管理と活用に携わっている。
「生態系への影響を最小限にとどめ、元からあった自然を復元する目的で整備された事業所です。工場建設時に植えた木々も大きくなり、20歳の森と元々あった70歳を越す森が共存しています」
森林資源の活用にも取り組み、環境教育の場として年間約8,000人が訪れる。森を育てる体験や伐採した木を使った工作プログラムなどを提供する。
「日本では縄文時代から間伐により森林を維持することで多様な生き物が育まれ、自然の恵を享受してきました。こうした体験として、タケノコが採れる竹林を整備する『たけのこクラブ』という活動もしています」
埼玉県浦和市(現さいたま市)出身。自然だけでなく社会哲学や人の心を豊かにする活動に元々興味があり、大学時代に知った環境教育・野外教育の分野での仕事を続けてきた柴崎さん。プライベートでは粕川町室沢の棚田を守り継承する活動にも取り組む。多方面にわたる柴崎さんの活動は、自然に対する正しい知識を多くの人に伝え、次世代に承継していく。
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