文字サイズ
自治体の皆さまへ

動物園 よもやまばなし(7)

47/49

群馬県桐生市

◆ホンドタヌキの衣替え
ホンドタヌキ担当 千綾 美咲(ちあや みさき)技術員
「むかし昔あるところにタヌキがいました。」
さて、皆さんの頭に浮かんだのはどんなタヌキでしょうか?丸くてふっくらししているタヌキではないでしょうか。
桐生が岡動物園には、「ホンドタヌキ」という日本固有種のタヌキがいます。ホンドタヌキは日本人にとって暮らしや昔話などで身近な存在になっていますが、このホンドタヌキは季節によって、外見が大きく異なっていることはご存じでしょうか。
ホンドタヌキは四季のある日本の環境変化にも、「ダブルコート」という二層構造の被毛と、脂肪の蓄積量を変化させることで適応しています。ダブルコートとは、1つの毛穴から生える被毛が、太く硬い毛の「オーバーコート(上毛)」と細く柔らかい毛の「アンダーコート(下毛)」の二層で構成された状態で、オーバーコートには乾燥や害虫などから皮膚を保護する役割、アンダーコートは体温調節の役割があります。
このアンダーコートは、春から徐々に抜け落ち、見た目は細くなります。そして秋になるにつれて新しいアンダーコートが生え、食欲も冬に向けて増して脂肪を蓄えるので、夏と比べて冬は体重が約2倍になります。そのため季節によって見た目が大きく異なるのです。
実はアジアの一部にしか生息していない、世界的にみると珍しいホンドタヌキ。私たちはこの魅力ある動物が日本でずっと見られるように学び、守り続けていきたいですね。

問い合わせ:未来へはばたけ山田製作所桐生が岡動物園
【電話】22-4442

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU