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自治体の皆さまへ

市史編さんだより 第15回

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群馬県桐生市

◆「史料を紐(ひも)解きそして未来へ残す」
『新編桐生市史』編集委員 近世部会専門委員 瀧沢 典枝(たきざわ よしえ)

近世部会では、現在、新里地域の古文書調査を行っています。市史の編さんは文字通り郷土の歴史を編むことですが、欠かすことができないのが、古文書や古記録などの歴史資料です。
桐生市域で古文書の調査が本格的に行われたのは昭和57・60・61年に群馬県史編さん室近世部会が行った調査です。私はその時の調査にスタッフの一人として参加しましたが、89か所の所蔵者と3万2000点余りの古文書の所在が確認されました。
1月に能登半島地震が起こり、甚大な被害の様子が報じられていますが、歴史資料のレスキューもすでに始まっています。古文書の所在調査は、東日本大震災などの大災害のほか、火災や洪水などで被災した資料を迅速に救助するために役立っています。
しかし、全県を対象とし、短期間で行われた県史の調査は充分とは言えず、その後も継続して所在調査を行っている桐生市立図書館には、現在、3万6000点余りの古文書が収蔵されています。
今回の市史の編さんでは、まず、何百年もの間、多くの人々に守られてきた郷土の「たからもの」である古文書の追跡調査を行い、県史調査から40年を経過し、取りまく環境も大きく変わった現在、未来へ残すための保存対策も考えていきます。
また、どこかでいまだ息を潜めている古文書との出会いも楽しみです。たとえ一片の領収書でも貴重な情報を伝えてくれることがあります。市民の皆さんからの情報提供や古文書の保存に関する相談もお寄せください。

問い合わせ:市史編さん室
【電話】47-7335

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