情報通信技術の急速な進展と普及により、あらゆる産業にAIやデジタル化の波が押し寄せており、これまで人の手で行ってきた業務でも自動化が進んでいます。
これから成長が見込まれる分野で活躍を続けていくために、「リスキリング」に取り組んでみませんか?
◆リスキリングって何?
新しいことを学び、新しいスキルを身につけ実践し、そして新しい業務や職業に就くこと
(後藤宗明・『自分のスキルをアップデートし続けるリスキリング』・JMAM・2022年より)
急激な科学技術の進展により、人間に求められる仕事内容が変わると言われています。
社会の変化に適用するためにも、「リスキリング」が必要です。
●こんな仕事が自動化・デジタル化されています
・飲食店の注文や配膳
・定型的な事務作業
■リスキリングに取り組むことで私たちにどんないいことがあるの?
企業:従業員のスキル向上に取り組むことで、企業産業構造の急速な変化に対応できる。→生産性が向上し、新分野へ進出!持続的な発展が可能に
個人:労働市場における自身の価値が高まる。成長産業への転身など、自分が求めるキャリアを実現できる。→賃金水準が向上!
■私たちも挑戦しています!
●社員のリスキリングで新たな事業へ挑戦
株式会社あけぼの印刷社(水戸市)
新規事業開拓に積極的なあけぼの印刷社では、「営業職の不足」が課題となっていました。
そのため、デザイナーだった富田さんはグラフィックデザインやコストマネジメントなどの講座を受講。受講後、「習得したスキルを活かし、よりお客様に近い現場で自社の商品を提案したい」と営業職へ異動しました。「デザインのできる営業職」として、顧客が抱える問題を解決するためのデザインや手法を提案する「提案型営業」という営業スタイルを確立しています。
また、富田さんを皮切りに、リスキリングを希望する社員が増えており、「学びの連鎖」が起きているそうです。
山田社長は、「リスキリングは、社員と一緒に長期的に事業を展開する上で不可欠なものです」と話します。
●ヒバラDX戦略で塗装業からソフトウェア開発へ進出
株式会社ヒバラコーポレーション(東海村)
ヒバラコーポレーションは、15年以上も前から品質改善や生産性向上のための「DX※1」やリスキリングに取り組んできました。
同社は工業塗装を主とする会社でしたが、元システムエンジニアである社長の知識と経験を活かし、IT技術を駆使した事業を展開。並行して従業員のスキル習得を推進しました。今では、工業塗装業務のほか、開発したシステムを活用して、コンサルティング業務※2や新商品の開発まで手掛けています。
「リスキリングを成功させるためには、まず会社が目指しているものを社員全員と共有し、仕事の意識改革を行うことが重要です」と小田倉社長。社内交流の手段として、企業向けのオンライン会話ツールである「Slack」を導入し、若手に限らずベテラン職人や社長自身も、業務連絡や相談など活発にやり取りをしています。
「単に新たなスキルを身に付けるだけでなく、社内一体となって課題を解決していくことが大切です」と、小田倉社長は話します。
※1 デジタルトランスフォーメーションの略。デジタル技術を活用して、社会や暮らし全体をより便利に変革すること
※2 企業経営などについて相談を受け、診断・助言などを行う業務
<この記事についてアンケートにご協力ください。>