新年あけましておめでとうございます。
皆様には新春を健やかにお迎えのこととお慶び申し上げます。
さて、昨年は観測史上最も暑い年と言われるなど、地球規模での異常気象に見舞われ、本県も度重なる記録的な豪雨により甚大な被害を受けました。被災された方々が、心安らぐ生活を取り戻せますよう、引き続き、復旧・復興と防災力の強化に取り組んでまいります。
コロナ禍を乗り越え、社会経済活動が活性化したことは大変喜ばしいことですが、イスラエル・パレスチナ情勢をはじめとした、新たな分断と協調が進む世界情勢、驚異的な進歩を遂げる生成AIなどの科学技術の急速な社会実装、「地球沸騰化時代」の到来など、新たな事象に次々と直面する中で、長引く物価高騰や最も重要な課題である急激な人口減少への対応が急務であり、私たちは今、将来を見通すことが困難な時代の転換点に立っております。
こうした時代の荒波を乗り越えていくためには、本県の「生産性」を向上させるとともに、「安心して暮らせる社会基盤」の確保が不可欠です。
生産性の向上に向けては、戦略的な企業誘致により、本県は、県外企業立地件数が6年連続全国第1位、2022年の首都圏から本県への本社機能移転企業数も全国第1位となったほか、積極的なトップセールスにより、農産物の輸出額は就任前の10倍に拡大いたしました。
さらに、農林水産物の付加価値向上を目指し、「イバラキング」などのトップブランド化に取り組むとともに、新たなブランドとして、「霞ヶ浦キャビア」「常陸乃国いせ海老」「常陸牛煌(きらめき)」「常陸国天然まがも」を打ち出し、大変好評を博しているところです。
また、安心して暮らせる社会基盤の充実に向けて、最優先で医師確保すべき医療機関・診療科の選定を通じて、地域の中核的な医療機関の機能強化を進めるとともに、AIマッチングによる結婚支援では2年間で交際件数が3倍になるなど、着実に成果を上げております。
本年は、茨城県が「龍」の如く飛躍し、輝かしい未来を掴み取れるよう、困難な課題にも躊躇することなく、私自ら変革の先頭に立ち、現状を打破し、未来を切り拓いてまいります。
「活力があり、県民が日本一幸せな県」の実現に向けて、本県のグローバル化をさらに推し進めるとともに、収益力を高める産業政策、教育改革やリスキリングなど全ての基礎となる「人財」政策、ダイバーシティの推進などによる多様な外部人材との連携、安心安全につながる生活基盤の充実に取り組んでまいりますので、なお一層のご支援、ご協力をお願いいたします。
皆様にとりまして、本年が実り多き素晴らしい一年となりますことを、心よお祈り申し上げます。
令和六年一月一日
茨城県知事 大井川和彦
<この記事についてアンケートにご協力ください。>