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歴史にふれる

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茨城県かすみがうら市

■江戸時代の旅行ブーム
桜のつぼみが色づき始めるこの時期、旅行やピクニックに出掛ける時の楽しみの一つは、お弁当ではないでしょうか。「べんとう」という言葉が誕生したのは、桃山時代といわれています。花見や紅葉狩りなどの際に、「堤重(さげじゅう)」という美しい弁当箱が用いられ、その中には多種多様な美しい料理が詰め込まれました。庶民の間で弁当が一般的になったのは、江戸時代の中期から後期にかけてのこととされています。花見などの行楽や芝居の興行が盛んになり、人々はその楽しみに弁当を加えるようになりました。その中で、さまざまな工夫をこらした幕の内弁当が発達しました。「幕の内」とは、芝居の幕が下りている幕間に食べたことが由来とされています。
また同じ頃、旅行ブームが巻き起こりました。理由としては、戦国の世が終わりを告げたこと、五街道や脇往還(わきおうかん)(五街道以外の主要な街道)の整備が進んだこと、それに伴い各地で宿場町(しゅくばまち)が形成されていったことなどが挙げられます。そのため、庶民も気軽に伊勢参りなどの旅行に出掛けることが可能になりました。お弁当は旅の必携品。人々は宿でお弁当を作ってもらい、振分荷物(ふりわけにもつ)に入れて旅をしました。おにぎりに梅干し、たくあんを竹皮で包んだものが一般的であったといわれています。
市内には、国道6号に沿って、脇往還の水戸街道が通っています。宿場町として栄えた稲吉宿は、現在でも本陣の鈴木家住宅や旅籠(はたご)の木村家住宅が残され、旅情豊かな街並みを味わうことができます。ぜひ一度歩いてみてください。また、現在、博物館では江戸時代の出羽三山への案内人「川島小左衛門(かわしまこざえもん)」に関する展示会も開催しています。こちらもぜひご見学ください。⇒展示情報は本紙10ページに掲載

問合せ:歴史博物館
【電話】029-896-0017

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