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歴史にふれる

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茨城県かすみがうら市

■歴史ロマンを感じる 出島半島の古墳
今回は、古墳に詳しい市民学芸員の宇野房子(うのふさこ)さんが、出島半島の古墳の魅力について話してくれました。

○景勝の富士見塚古墳と可愛い出土品
富士見塚古墳は、私が住んでいる柏崎地区に所在する、市内最大の前方後円墳です。墳頂からは、霞ヶ浦や筑波山系の山々が一望でき、雄大な景色を満喫することができます。また、たくさんの品種の桜が植えられており、穴場の花見スポットです。
出土品として紹介したいのは、鹿の埴輪です。鹿の子模様が表現され、つぶらな瞳がとても可愛いマスコット的な存在です。

○牡蠣の島の化石に築かれた崎浜横穴群
崎浜横穴群は、加茂地区に所在する、「横穴墓(よこあなぼ)」と呼ばれる古墳の仲間です。県南地方では横穴墓自体が貴重で、非常に珍しい場所に築かれていることが特徴です。10万年以上前の関東平野全体は「古東京湾」と呼ばれる浅い海の底でした。その頃に形成された牡蠣のコロニー(牡蠣の島)が化石となった場所に崎浜横穴群は築かれています。
また、遺体の安置場所が一段高い所にあるのは、千葉県の南部と共通する部分があり、地域間の交流を示す貴重な遺跡となっています。

○光り輝く風返稲荷山古墳の出土品
風返稲荷山古墳は、宍倉・安食地区にまたがる前方後円墳で、出土品は令和5年6月に国指定重要文化財に指定されました。金銀に輝く大刀や馬具(馬の飾り)は、当時の最先端技術を駆使し官営の工房で作られた品々で、被葬者は聖徳太子(厩戸王(うまやどのおう))の一族「上宮王家」と関わりの深い人物と考えられています。11月には記念切手が発行され、歴史博物館や市内の郵便局などで販売中です。皆さんも手に取って、歴史ロマンを感じてみませんか。

問合せ:歴史博物館
【電話】029-896-0017

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